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好きなことは普遍だ

21世紀型 アップデートのススメ~ポスト・コロナの解説付き Talked.jp

いろんな勉強があります。いろんな大学があります。いろんな専門性がある中で、「アートなんて道楽でいいな」という人もいるかもしれません。でも、今の文脈、流れを聞いていただければ分かりますけども、これからの人類に一番必要な素養がアートのセンスなんですよ。

アートというジャンルを一つの命題に備えた皆さんは、特殊能力があると自信をもっていただきたい。そして、いっぱい勉強しなきゃいけないんです。勉強というのは、自分がなりたいものに対して設定して、世界中のアートを見なきゃいけないし、アートと社会の接点を探さないといけない、ということです。そのためには、社会のことを勉強しなきゃいけないし、旅もたくさんしなきゃいけないんですよ。たくさんの国を見なきゃいけないんですよ。そしてそれが一番できる、パスポート最強の日本に皆さんは暮らしているんですよ。日本はビザを取得しなくても行ける国・地域が191カ国もある(2020年1月現在)、パスポートにおいて「世界最強」と認定された国なんです。

今日の僕の話で、もし「自分にはアップデートが足りないところがあるな」と思ったら、「好きなことは普遍である」という言葉を思い出してください。『はじめ人間ギャートルズ』の時代から、一日24時間というのは人類が始まってから一回も変わっていない。だから僕らは、この普遍であるという「好きなこと」ばかりをやっていていいんです。好きなことばかりやるというのは、ものすごいクリエイティビティと、ものすごい知力と、ものすごい体力がいるんです。そのためには、いろんな固定概念を捨てて、五感を全開にして、自分と違う意見の人に対しては、攻撃したり排除したりするのではなく、「どうしてそう思ったんだろう」というふうに、疑問を持ってほしいんです。

「フィルターバブル」という言葉があります。これは、インターネットで自分が心地良い選択をし続けることによって得られる「偽の快適な世界」のこと。全然、嫌な情報が入ってこないので、好きなこと、興味のある心地のいい空間の中で暮らせちゃうんですね。そういうことをどう打破していくのか。それは僕らの時代とは違って、皆さんがもう少しがんばらなきゃいけない社会状況の変化だと思います。

このネット社会においては、何にもしないと、心地いいものばかりが集まってきてしまう。そのことを知らずにそうなっているのと、知っていて行動するのでは全然違います。だからフィルターバブルの中で、同じ価値観の世界だけに閉じこもるのではなくて、「本当は、そうじゃないんじゃないか」「そうじゃないとすれば、実際はどうなんだ」ということをしつこく考えていく。するとまた、明日からは今よりももっと楽しくなるんじゃないかなあと思います。

と、いうところで、そろそろ僕の声も枯れてきたので(笑)、いったんお話は終了させていただき、質疑応答にいきたいと思います。ありがとうございました。

(コロナを経験して)

好きなことがあると、人は何かをしようと行動を起こします。何かをすると問題点もわかるし、それを乗り越えようとも思います。混迷するポストコロナ時代は、この”好きの力”を最大限発揮できる時代になるでしょう。“好きの力”が動かす社会こそが、ニューノーマル(新しい常識)になると信じています。

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