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「今」を生きるということ

「プロ営業師」が伝授する、人たらし術とは  Talked.jp

高山:僕は27か28歳で死ぬだろうと思っていたんですよ。ロックスターを見ていたから。でも、40になっても意外と死なないし、毎日飲めるんですよね。だから、これはもう何年も続いていくことだから、「今」だけが良くてもしょうがないなというか。人生長いですからね。

福田:最近、俺は「禅」が素晴らしいなと思っていてね。禅宗は「人は死ぬ」と認めている潔い宗教なの。それを認めている仏教は一部だけで、他は「祈れば救われる」「死後の世界があって、生まれ変わる」みたいな事がある。でも、禅宗は一旦死ぬからさ、と。死ぬから諸行無常なので、今を大切にしなさいといっている。未来も過去もありゃしなくて、「今」。 ぶつけたら謝る。嫌いだったら出入り禁止。もうはっきりしているわけ。今後どうなるかなんて分からないし、悲惨な最後を迎えるかもしれない。だけどそんなことを心配したってしょうがないから、今を生きる。これは最近僕がコロナで会得した真理だね。英雄なんて、刹那的なものじゃない?

高山:たまたまその時。5年前はこうだったから、といっても意味ないですからね。

福田:われわれのビジネスの中では、「こんなことができるけど、これにお金出す? 出さない?」とか「これは儲けになるよ」っていうような話は毎日いっぱいあるよね。でも、前から聞いていた話とか、ちゃんとした筋立て、前提がある話で「福田さん。これは絶対に間違いなく儲かる話です」って言われても、何の興味も湧かなくなっちゃった。そんなに儲かるならあなたがやってみなよ、自分でやりなはれ!って。「そんなうまい話、人に話すんじゃない。自分は自分の鉱脈を探すから。以上!」ってなるね。清々しいほどに。この前も「福田さんはこんなにいろいろしてくれるのに、なぜ手数料を取らないんですか?」って聞かれたんだけど、昔ひどいことがあってね。ある人に『出版社の●●さんを紹介して』と頼んだら『紹介料をくれ』って。あの時、人を紹介してもらうのに金が要るのかと衝撃を受けたから、僕は自分がたいして汗をかかないことについてはお金を取らない。

高山:立派だな。

福田:もう、達磨大師の境地。知らない人も多いかもしれないけど、“だるま”って、達磨大師から来ているんですよ。9年もの間ずっと禅の修行をしていたら、風雨で手足もなくなって丸くなっちゃったっていう。悟りを開いてツルツルになっちゃったんだよ。そういう感じで、風の吹くままコロンコロンコロンとしているっていうのが、僕が思う最終的な姿かな、と。

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