logo

13歳に語りかける理由

世界征服を考えると、ヒトはもっと生きやすくなる   Talked.jp

福田:幼少のときはどういうお子さんだったんでしょう?

中田:まあ完全インドア派っていうか、家にいる子だったんで。基本的には本を読んでいましたね。

福田:幼少期に読んだ読書って、後に影響与えますよね。それで、この『13歳からの世界征服』の切り口に僕はびっくりして。確かに、自我が目覚めるちょっと前ぐらいにこの本を読んでいたら、世の13歳は無茶苦茶落ち着くんじゃないですかね。

中田:そう思うんですけどね、本当にね(笑)

福田:そういう意図もあるのではないでしょうか?「あ、こういうことが世界征服か」と。それに、この本の中に出てくる子どもたちの質問と答えって、大人でも疑問に思うようなことばかり。

中田:まあ、そうですね。

福田:とくに、「人を殺すのは、なぜいけないんですか?」みたいな質問とか。そこで中田先生の「人を殺していけない根拠などありません」っていうのが。斬新ですよね。

中田:まあ斬新というか、私は当たり前のことしか言ってないつもりなんですけど(笑)

福田:うーん、なるほど! そこはもっとお聞きしたいところですがその前に、タイトルに「13歳」としている理由はなんですか?

中田:大学を辞めた理由でもあるんですけど、大人や学者相手に物を書くのは「もういいや」というか。結局未来を作るのは子どもですので、子どものほうが……それに、さっきおっしゃった「人を殺しちゃいけないの?」なんていうのは、子どものときにしか考えないというか、大人になると封印してしまうわけですよね、そういう疑問が湧いてくる心のゆとりを。

福田:はい、よくわかります。

中田:というわけで、子どもに語りかけたほうがいいんじゃないかと思ったっていうのは、ひとつありますね。それから、もうひとつは研究者としてやっていると、優秀な人間に教えていきたいと思うわけですよ。でも、「大学院生だともう遅い」ってなるんです。もうちょっとまともな教育を受けてないのかって思って。そうすると、ひとつ手前の大学の学部段階でやっぱり教えないといけないと。で、今度は学部生を教えてみると、「なんで大学生ってこんなレベルなんだ!」って思って(笑)。もっと早くから教えないと駄目だなと。

福田:さかのぼっていくと、13歳に行き着くと。

中田:そういうことですね。もう、それぐらいから始めないと駄目だと思いました。

TOPへ