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エモーショナルなものが求められている

“観る”から“聴く”へ Voicyが変える、音声メディアの未来   Talked.jp

緒方:BtoCビジネスも同じで、「一番いい商品を比較して選びたい!」と言う人はもう、いなくなってしまった。なぜなら、選択肢が多すぎるからです。だから、「好きと思えるかどうか」で選んでいますよね。自分のインフルエンサーが紹介してくれているかどうか、とか。そういう情報が「いかに正しいか」「いかに激しいか」とか、比較してトップである必要がほぼなくなってきている中で、なぜそれを受け止めるのか。その関係性というものに近づいてきていると思います。 その中で情報というのは、じつは2パターンしかない。それは「手で作って目で入れるか」「口で作って耳で入れるか」です。手で作って目で入れるときは、中間媒体で加工をして目に入れるので、加工量が役に立つ。でも、口で出して耳に入れるものは、こちらの出した振動量をそのまま相手の耳に入れるので、緊張感とかテンションの上がりようなども、全部そのまま届いてしまう。今まではそこまでの必要はなく、「発信者はどう思っていてもいいから、面白いものをくれ」とか「役に立つものをくれ」というところだった。それが「この人はどう思っているのか」というところまでも重要になってくる。涙ぐんでこの話をしているのかとか、「どう思っているのだろう?」ということが、みんなむっちゃ欲しくなっていると思うんですよね。

福田:そこか……。まず声というのは、エモーションも伝えられるメディアだということですね。

緒方:そこがまず1つ。エモーションが大きく、社会の中でコンテンツとして必要とされ始めてきている、というところですね。あともう1つは、発信がすごくラクだということです。毎日5分のコンテンツがすぐにできるところ。

福田:映画だと、それができないからでしょうか?

緒方:(映画だと)もう、1日中制作をしていないといけないですよね。プロフェッショナルになる必要がある。でも、今はそういうことではなく、「めっちゃ暇な人」か、「めっちゃプロ」しかコンテンツ発信ができない状態が続いています。今までは「めっちゃプロ」の人しか発信しなかったけれど、SNSが出てきて「めっちゃ暇な人」も発信できるようになってきた。でも、本当に暇な人の情報を知りたい人なんて、そんなにたくさんいないですよね?

福田:そりゃそうだ(笑)

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