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歴史を知れば、もっと地図が見えてくる

日本人サラリーマンがアラブの王様と付き合う交渉術   Talked.jp

福田:ところで、この本を拝読して始めて知ったのですけど、“中東”のいわれは、イギリスとインドの位置関係からだったんですね。これは今まで疑問に思ったこともなかったです。以前外資で働いていたとき、欧米企業の支社は“Far East”と呼ばれていましたね。

鷹鳥屋:イギリスから見た“Far”が極東アジア。だから中間のアラブ諸国が“Middle”なんですよね。

福田:ちゃんと歴史に沿った言い方だったわけですね。「アメリカから見て遠い」というのかと思っていましたけど、イギリスからだったんですね。

鷹鳥屋:一応アメリカの要素も少し入っていますね。行政用語、地政学の用語がなまって中東と言われるようになった、という事情があるので。元々あそこを支配していたのが、ほぼイギリスだったという名残ですね。

福田:でももっと大きな歴史の流れで言ったら、ある意味では世界の起源というか、中心に近いところじゃないですかね。

鷹鳥屋:古代バビロニア周辺の古くかつて栄えた王朝の数々がありますよね。でも、川の周りではどこでも文明が栄えるので。そういえば、最近ではエジプト、インダス、中国の黄河などを含めた4大文明という言い方は、しないらしいですね。あれが全てではなくて、全ての川とかの湾岸流域に文明は栄えるものだから。4つだけじゃないよな、みたいなことですね。それを知って、「そうか、私は古い教育を受けたままだな」と思いました(笑)

福田:歴史の本って、そのときの社会的背景が反映してしまうじゃないですか。だから大人になってから、認識をリセットするのがむちゃくちゃ大変ですよね。リセットするためには、旅をするしかない。そういうことで言うと、鷹鳥屋さんの場合はアラブ以外にもいろいろな世界をご覧になって、そしてアラブを発見したという感じなんでしょうか?

鷹鳥屋:そうですね。元々勉強していた専門が中国とトルコなんですよ。

福田:そうなんですか。幅広いですね。

鷹鳥屋:だからだいぶ脱線して。卒業論文は、鄧小平の改革開放経済だったんです。だからそれこそ香港島の返還のときは、サッチャーと鄧小平だったので、そのときの会談とか全部読んでいて。李鴻章の時代に九龍島とその周辺の島々を99年租借するよって書いてあったのを1997年に中国が取り返すのは、ある意味そりゃそうだよなと。条約で決まっていましたし。

福田:アメリカは、関心は全然なかったですか?

鷹鳥屋:あんまりなかったですね。第2次大戦以降か、それかベンジャミン・フランクリンとかアメリカ合衆国建国のアレクサンダー・ハミルトンとか、ニミッツ提督伝とか多分家のどこかにありますね。偉人伝とか好きですね。

福田:面白い。僕はね、ニューヨークでハミルトンのミュージカルを観たとき、英語が難しかったんですよ。しかもラップだし、ネイティブじゃないから自分の理解度では難しかったわけですけど、やはりまだ歴史が短いからあそこで感動せざるを得ないというか。中国とか、もちろん日本もそうですし、中東とかヨーロッパとかっていうと、掘り合いになりますよね。

鷹鳥屋:そうですね。古代から栄えた国々の歴史は何千年のレベルですから。建国2~300年の国とは、桁が違うところがありますよね。

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