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ライフシフト - 寿命100年の時代をどう生きるか Talked.jp

30代パパはどんどん身軽にシフトしている

福田:先日、ある企業からから働き方改革をどうするかモデレーターやってくれって頼まれて、どんな人選がいいか考えました。孫泰蔵さんとランチしたとき、すごく面白かったんです。リニアモーターの次のエンジン開発している技術者の会社なのですが、技術的課題があると「好きなもの取っていいよ」と社内のクラウド上に技術的な課題をあげるんですって。「俺、これ得意だ」ってやっても、取り残しが出る。それらはさらに高次元のコミュニティーに出して、最終的に全ての問題を解決していくと。それは従来の企業が上長の決済でやるよりも承認プロセスが数倍のスピードでできると仰ってました。会社は外苑にあるんですけど、ご本人は去年シンガポールに移住されて、スタッフとはSkypeで話しているんです。ある日突然、「みんな、どうして毎朝10時に会社にいるんだ?」って疑問に感じて、「技術者なんだから、それぞれ個々で問題解決したら」って聞いてみたところ、「やっぱり、ちょっと人と話したい」とか、「寂しい」とか。「そうか、確かに横のつながりとか情報、雑談は大事だ。それなら、働き方改革の一環で、オフィスを巨大な食堂にしよう。コアタイムはハッピーアワーとランチタイム。その時間だけ来ればいい」と。これ、すごいイノベーションだなと思いました。
次にMicrosoftの平野社長にアウトルックを使った働き方改革について教えていただいたんですよ。そういうプログラム提供されているんです。上司が上司であればあるほど、レイヤーがどんどん高くなるんですけど、部下全員がパソコンで打っている中身から、チャットでのやりとりから全部見えるんですよ。チャットは、MicrosoftのSkypeのチャット機能使う。「この会議、スペック同じやつが2人出ている」とか、「こいつ、会議中に内職している」とか、全部わかっちゃうんですって。「5時に終わりましたよ」とかポップアップされていく。ITを使って徹底的に管理することで働く時間が短くするって超合理主義。平野さんのアプローチも泰蔵さんと逆で面白いから、そういう人たち集めてシンポジウムできたら面白いなと思っていたら、先方の事情でボツにってしまいました。

昨今話題になっている電通の違法残業問題もヤマト運輸のドライバー不足問題も、半世紀ぐらいたったら普通になくなりますよね。なぜなら、人類の歴史って余暇をつくる歴史だったから。僕が20代で東北新社入ったとき、月に1回、整理整頓の日で土曜日も出勤していたんですよ。今、ないですよね。ITが進化したら、絶対働く時間は短くなるはずなんです。人生100年になったことを掛け合わせたときに、何が起きるんだろうって考え始めたところに、安藤さんがライフシフターって投稿されていたので、ぜひお話伺ってみようと。

安藤:やっぱり同じようなことを考えていたんですね。

福田:僕ら、街歩きしているから、ふと気付いちゃうんですよね、そういうの。

安藤:ファザーリング・ジャパンの活動の中で出会ったお父さんたちも、いろんなシフトをしていて。一番は「育休取って価値観変わりました。家族とハッピーです」って。あとは、ちゃんとワークライフバランスをキープするため、働き方変えた人も多い。「転職しました」とか「子どもと一緒に移住しました」とか。今の30代ぐらいのパパたちはどんどん身軽にシフトしている。そういうの見て、「俺も転職9回しているけども、このままイクメン、イクボスの安藤さんで終わっちゃっていいのかな」って、半年前ぐらいからモヤモヤしていて。

福田:モヤモヤの時期も一緒だな。

安藤:イクボスも今月だけで35本ぐらいやっているんですけども。働き方改革もすでにメジャーなテーマなっているし、何か自分でもカセットテープでしゃべっているみたいになっちゃって、ちょっと飽きているんですよね。

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