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ライフシフト - 寿命100年の時代をどう生きるか Talked.jp

働き方改革の次にくるのは遊び方改革

福田:いつも飛行機乗ってらっしゃいますもんね。

安藤:もう年内はびっしりなんです。今、社会全体が働き方を変えましょうっていう中で、呼ばれているので講演やセミナーはやるんですが、多くの企業では、どうも働き方改革が単なる「働かせ方改革」になっちゃってる。ただ「時短しましょう」「休み取りましょう」って掛け声ばかりで。実際、NHKでも「フラリーマン」っていう報道がありましたが、早く帰ってもすることがない人とか、勤続20年の休暇もらっても、その半分しか取ってないみたいな人、いっぱいいるわけですよ。要するに、休んでも何をしていいかわからないみたいな。これだと多分、人生100年かなり持て余し気味になるんじゃないかな。

福田:持たないですよね。

安藤:僕の父親、7年前に他界しているんですが、やっぱりそういう人で、何もすることないから、朝から酒飲んじゃって、体壊して要介護になっていたんですよ。で、母親苦労するみたいな。それ身近で見ていて、やっぱり、ああはなりたくないなと思っていたし。だから、僕は楽天で部長やっているときに小学校のPTA会長とかやって地域にネットワークを作りました。

福田:はしりですよね。あの頃ね。

安藤:男性も地域の中でもっと輝こうよ、みたいなことを。ところが、今年度、ファザーリング・ジャパンにPTA会長、40人くらいいるんですよ。みんな立候補して(笑)。

福田:昔は全然なり手がいない、近所のおじいさんがやるものだったのにね。

安藤:会社の会長はなかなかなれないけど、PTA会長なら手を挙げればなれるよって(笑)。しかも多様性のルツボでもある地域でボスやればダイバーシティマネジメントなんて一発で身につくから、会社戻ったら「女性活躍」とか楽勝じゃんみたいな話で。

福田:そうですよね。鍛えられますよね、あの場は。

安藤:PTAほど遅れている組織はないですからね。そういうことを経験してきて、後輩のパパたちに教える中で、「案外、後輩たちのほうがフレキシブルに選び始めているな」と実感することもあって。そこで『LIFE SHIFT』を読んだり、自分のこの先のこと考えたりして。何かやりたいな、やっぱり働き方改革の次にくるのは「生き方改革」なんじゃないかと思ったんです。

福田:そうですね。もっと言うなら、遊び方改革でしょうね。

安藤:まさに。いかに面白く遊ぶかみたいな。そこを真剣にやらないとつまんない人生になっちゃうってことでね。そこでライフシフトって言葉が来そうだったんで、こりゃもう自分で遊んじゃえ、名乗っちゃえってことで。

福田:ライフシフター、響きました。大学生とかに講演して、その後、懇親会に行ったりすると、「どうやったらモテるんですか」とか、「夜遊び教えてください」とか聞かれるんですよ。最近、若い経営者も「福田さん見てると楽しそう。1回、夜遊び連れてってくださいよ」って。冷静に考えたら、そんなの学ぶものじゃない(笑)。だから「仕事終わったら、六本木でも西麻布でもどこでもいいから、外行け」って言うんですよ。で、友達と飲みに行ったら何か起きますわね。2次会どうするとか、酔い過ぎたら、大丈夫かとか、いろんな不測の事態が起きるじゃないですか。人間のやることはAIでは予測がつかないクリエーティブなことしかない。だから、僕は遊び方改革することでしか働き方改革はできないだろうと。これ、別に高次のものでもなくて、対になっている考え方。

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