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環境問題の取り組みは、幼少期の「ヒーロー願望」がルーツ

「ポイ捨てゴミ」と戦うベンチャー Talked.jp

福田:そんなすごい活動をしている小嶌さんの原点は、「子ども時代に読んだ本の影響で、環境問題に関心をもった」とインタビューで拝見したのですが。その読書体験って、どういうものだったんでしょう。

小嶌:7歳の時、小学校の図書室で、「地球環境問題シリーズ全7巻」という、ポプラ社のシリーズに出会ったんです。1冊ずつテーマごとに、ごみの問題や大気汚染、水質汚染等七つの大きな環境問題がそれぞれまとめられていたんですよ。

福田:それが7歳の時。で、今小嶌さんはお幾つですか。

小嶌:31歳になります。

福田:お若い! ポプラ社の本に出会って、環境問題に関心を持たれたというのは、どういう点で?

小嶌:「問題の大きさ」に惹かれたんだと思います。男子って大抵、子どもの頃はヒーロー願望があるじゃないですか。僕はとりわけそれが強かったんですよね。そこで自分なりに「ヒーローって何だろう」と考えた時に、単純に強いとか、かっこいいとかだけではなくて、「大きい問題と戦っている」ということが、かなり高い「かっこいいポイント」だなと感じたんです。ウルトラマンの戦う相手は、自分よりもはるかに大きな40メートル級の怪獣だというのがポイントだなって。

福田:たしかに。

小嶌:一番大きな問題を解くのが、僕にとっては一番かっこいいと。それは、今でも思っていることです。当時の自分の知る限りでは、もうダントツで環境問題が大きなものに見えたんですよね。でも、そんな大きな、倒しがいのある敵を見つけてしまったがゆえに、とても焦りました。

福田:焦った? なぜですか?

小嶌:もう調べれば調べるほど面白いし、深刻なテーマだと。でも、この環境問題という大きな敵を、今はまだ子どもで戦えない僕が大人になるまでに、ほかの誰か解決しちゃったらどうしようって思うと焦りましたし、それがすごく怖くて。

福田:「せっかく、好敵を見つけたのに」っていう。ヒーロー的視点から考えたわけですね。

小嶌:はい。環境問題というこの敵は、自分が解決したいなと。なので、わずかな抵抗ですけども、その本をずっと借り続けていました。人に読まれないように、返しては借り、返しては借り(笑)。

福田:面白い! じつはこのtalkedの対談では、「子ども時代の読書体験が、その人の根っこを形成する」という仮説の検証もしているんですが(笑)、小嶌さんもやっぱりそうでしたか。

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