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人類2.0の時代に向けて

派遣から10年で巨大企業の役員へ。サクセスストーリーから読み解くもの  Talked.jp

福田:なるほどね。ニノさんは、次のステップとしては、どういう新しいことをお考えでしょうか?

二宮:すでにイーロン・マスクが始めちゃいましたけれども、脳にチップ入れるという世界がついに来ましたよね。僕は、これがインターネットに繋がると思っているんですよ。

福田:「人類2.0」でしたっけ。

二宮:はい。人類2.0とか、3.0とかそういう世界が来ると思います。そんな中でテクノロジーを使ったビジネスを考えた時、脳とインターネットを繋げるには、倫理問題が出てくるんですよね。僕は大学は途中で辞めましたが、28歳頃から5~6年、心理学や倫理学を勉強したので、その経験も活かしたい。「脳からチップで拾ったデータを、単にインターネットで流すんでしょ」と考える人が多いと思うんですけど、僕はそのデータを「守る」ことを考えています。これまでに得たビジネスやセキュリティの技術も含め、ランチェスター戦略*で攻めていきたいですね。
そしてもう1つは、バーチャルリアリティーXR。エンタメ業界でいうと、コロナの影響で人を集めることができないから、バーチャルの世界で何か新しいことをやろうとみんなが考えていますよね。でも、セキュリティに関しては遅れているところがあるので、そこを取りに行きたい。僕がやっているビジネスのリスクマネージメントという視点でのサイバーセキュリティーも、コンサルティング事業も、そこに繋げていく布石の1つでしかないんです。

(*経営やマーケティング戦略にも活用できる、市場攻略の戦い方)

福田:企業のコンサルをやっていると、一番多い課題は炎上対策なんですよね。

二宮:最後は、そこですよね。

福田:でも本当はその対策って、経営とはあんまり関係ないんですよ。経営は「ビジョン」という仮説の実証をすることで社会を豊かにして、文明を進化させることだと思います。炎上の種類にもよりますれど、世間の小さな目を気にしていたらイノベーションなんて起こせないですよ。

二宮:今、僕の会社の売上げの25%は海外です。なぜかというと、日本のマーケットだけを見ていないから。僕は世界中の考え方が違う色々な人たちと繋ぎ合わさって、大きなことを成したい。その達成感を一緒に味わいたいんです。そういう輪の中に行くためには、自分がとがっていなきゃいけないし、成長し続けなきゃいけない。できるかどうかとかは別として、やってみるしかないですよね。日本人は磨くのが得意なんだから、僕も一生懸命やってみようっていう。

福田:日本に生まれて、日本で暮らしているので、日本がもっと良くなってほしいと思う気持ちはもちろんあるんだけど。もうちょっと多様性を磨いたほうがいいね。

二宮:それはありますね。

福田:そのためには、アフターコロナは旅をしましょう。飛行機で10時間も座っていたら、日本から離れて世界の反対に近いところまで行けます。そういう異文化の中へ行って、そこの人と話すことで多様性の必要性についてわかりますよ。

二宮:広くいろんなものを見て、いろんな人に会って、感じて、変わっていく必要があると思います。大事なことに気づくのは、人に言われたり、人の行動を見たりした時だから。家で一生懸命、ひとりでやるのもいいんですけど、人と接しないとダメなんです。それがないと成長できないと思う。

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