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「税金を払った感」が薄い。日本の税の仕組みについて

Be general is be Aho! ~環境問題のイメージを一新しよう!~ Talked.jp

福田:なぜ日本人の政治参加意識がないかっていったら、税金の仕組みに問題があると思う。

イアン:そうなんですね。それはちょっと、勉強したいです。

福田:戦争中、戦費を調達するために、コストが足りないから納税の仕方を変えたんですよ。納税者の主体を”国民”じゃなくて、”企業”っていうふうにした。だから、定義としては自営業の人以外はの課税者じゃない。企業が納税者でそこから税金で収めるわけ。その仕組みが、戦後もずっと変わらずに続いているのって、日本だけなんですよ。
ということはね。ほとんどのサラリーマンに、「税金を払っている意識はあるか」っていったら、口では「ある」といっても実感はしていないと思う。だって、企業からトップオフされて、手取り収入だけをもらっているから納税意識が希薄。でもアメリカはちゃんと個人が税申告して払っているから、政治への参加意識が高いんです。今は年収2000万以上のサラリーマンじゃないと青色申告はしないから、そういう人たちは「税金を払っている感」あると思う。

イアン:すごい。そのとおりかもしれません。

福田:ほとんどのサラリーマンにとっては、税金が無関係に思えるから政治にも無関心。これが日本のばかばかしい構造だと僕は思っているんです。僕がもし政治家になることがあるとしたら、税金のシステムを変えて、国民一人一人が払うようにします。そうすると問題に対してきちんと向き合って社会参加するようになると思う。「他人事感」が出ちゃう構造だから、これを根本的に直さないと駄目だと思うんですよね。

イアン:それ、すごく新しい視点です。でも、そういうことですよね。なんか海外だと教育プログラムの一環として、政治や環境の話が入ってくるじゃないですか。そして、自分の税金が直結して国に流れている実感があるから、政治や環境問題も我が事だという意識になる。一方の日本は、実感がないから他人事で、政治、環境、教育と、何にも関心を持つ必要がない仕組みになっている。

福田:自民党の支持者や、政治参加している人がなぜ60歳以上なのか。それは、青色申告の高所得者が多いから納税感もある。だから金持ちが優遇される政策に、どんどんなっていっちゃう。アメリカでも今、貧富の差がすごいけど、上位2パーセントの人たちの税金を5パーセントに上げたら、ほとんどの社会問題が解決するっていう試算が出ましたね。
だからやっぱり、子ども時代にイアンくんのような体験を積むか、たくさん旅をして世界中を知ろうとしない限り、「同じ人間の、同じ問題だな」っていうリベラルな感覚は持てないのかもしれない。

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