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成功ストーリーは十人十色

派遣から10年で巨大企業の役員へ。サクセスストーリーから読み解くもの  Talked.jp

福田:ちょっと次の話に行くんですけどね。コロナでオフィスに行かなくなって、働き方改革が進んでみたら、「無用な中間管理職が少なからずいることが分かった」っていう話がありますよね。会議回しがうまいとか、よいしょしてばっかりの人とかね。でも、そういう人は自分で自分の能力わかっているんですよね。「オレの舞台はオフィスだったな」って。そういう人が大量にいるわけです。日本の約7割がサラリーマンで、その半分がそういった「使えない人たち」だとする。あるいは、インターネットやAIによって、「もう要らない人たち」となる。そういう人たちが街に出たらどうなります? 日本って壊滅的にダメになりますよね。

二宮:そうですよね。

福田:だから、その人たちをどうサポートして、新たな強みを引き出していくかを考えるのが政治。そして、21世紀的な仕事への教育なんですよ。だって、本来頭がいい人じゃなければ、会議回しとかよいしょなんかできないですよ。それもすごい能力ですから。そういう人たちをトランスフォーメーション(DX化)させていくことが社会課題だと思うんです。

で、本の話に戻りますと、ニノさんの本はやっぱり成功ストーリーだからみんなそこに憧れるんだけど、同じように成功できたり、スマートな考えを持ったりできる人は数%だけ…と言い切ってしまっていいと思う。ただ、そうじゃなかったとしても、それは決して絶望することではなくて、自分の強みを見つける生き方は絶対にあるよっていうのを本書は気付かせてくれるんじゃないかなと思うんです。

二宮:それはすごく大事なところですね。最近、「実行実現性」という言葉をよく使うんですけど、仕組みとか、仕事のやり方を教えるとしても、今福田さんが言われた通り、その人にしかできないことは、どんなに頑張っても他の人には真似できないんですよね。じゃあその上で、自分は何をやればいいのかを考えることの方が大事なのかな。

福田:そうですよね。じゃないと、単純に二元論になっちゃう。問題になった森喜朗元オリパラ会長の女性蔑視発言でも、「ああいう人いるよね、はい終わり!」とか、「メンバーの半分は女性にすべきだ!」とか、そんなことでもないじゃないですか。本質的な議論が全然されていない。脳科学者に聞いてみたって、女性の方が脳のしくみとして共感性が高いし、社会性があるわけなんですよ。小学校の頃を思い出してみても、チームを作ったり、みんなの役割分担で力を発揮したりするのって女子じゃないですか。男子って、友達1人作るのにもむっちゃ大変ですよ(笑)。

二宮:分かります(笑)。うわーっ!てなりますよね。

福田:家に呼んでプラモデル一緒に作って、感性合うかどうか探りを入れつつ、「友達?」みたいに確認して、やっと本当に友達じゃないですか。でも女性は一度会って「ハーイ!」って言っただけで打ち解けて友達になっちゃうところがあるし。森さんはきっと、その議論でずっと言い負かされてきたんですよ。謝罪の最初の発言にも表れていて、「朝起きたら家内から怒られました」と。「メディアであなたの悪口言っていたわよ」と。つまりあの人にとってのメディアは奥さんであり「女性蔑視」というより、むしろ女性に恐れを抱いて尊敬している人なんだと思いましたけど。(笑)

二宮:そう思います。

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