logo

私自身が社会を変えたい

ビジネスエリートを幸せにするコーチング  Talked.jp

山﨑:転機は2回ありました。最初は入社して7、8年経ち、ベテランと言われるようになった頃。「自分はいったい何のためにバンカーをやっているのだろう」と悩んでいた時期に、異動した個人業務推進室で、後に副社長となる部長の話を聞いて衝撃を受けたのです。今まで自分が見ていたものはなんだったのだろうと思うほど、見ている世界が全く違う。視座の違いを思い知りました。すごい人がこの会社にいるのだと感動したのです。そこから、もっと勉強したい、もっと経験してみたいという気持ちに変わっていったんですね。
次はその2年後。本店営業部への異動で、海外並みのプライベートバンキングサービスを日本でも創ろうという号令のもとにスタートしたプロジェクトチームに加わりました。そしてその時の部長から、「お前は何がしたいんだ?」と聞かれて。「将来的には、社内トップの大口クライアントを担当したい」と言ってしまったのですよね。当然、「やりたいなら、今すぐやれ。チャレンジしてみろ」となりました。

福田:一般職から総合職への転向は、異例だったのではないですか?

山﨑:当時一般職は、お客様の資産情報などを取得するまでが役割で、相続や不動産売買案件などのクロージングは必ず総合職に引き継いでいました。一般職の立場では、最後まで関わることができなかったのです。途中で案件が自分の手から離れることでいつの間にか、当初の思いとは異なる結果に至ってしまっていることもあって、自分の中で違和感を覚えることも多かったのです。一般職から総合職への転向はとても少なかったのですが、上司をはじめ、同僚たちにも応援してもらいながら実現させました。

福田:一人のお客様を最初から最後まで担当するという体験が、今のお仕事に繋がっているんですね。

山﨑:はい。この仕事をしながら、自分がやりたいことが何なのかを考え、行きついた結論が、「私自身も社会を変えたい」だったのです。しかし、「果たして自分は、社会を変えられるようなトップリーダーになれる人間であるのか?」というと、それは違う。何万人、何百万人の心を動かすほどの力は自分にはないし、そこを求めているわけではない。ただ、そういう人をサポートすることは、すごく得意だと気づいたんです。
私から見ると、日本の社会を変えて行こうとしているトップの方たちって、意外と足元はもたついたりしているのです。

福田:ああ! それはすごく分かる気がします。

山﨑:仕事ではトップでも、足元であるご家庭でのコミュニケーションはうまくいってないというケースも多いのです。なぜなら、家の中にそんなパワーのある人がいたら……。

福田:困りますよね!

山﨑:困るんですよ。

福田:どのオーナーもみんな嫌われてるもんな、家族から(苦笑)

TOPへ