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環境の「コミュニティメディア」をローンチ

デザイン経営時代のブランディング Be general is be Aho! ~環境問題のイメージを一新しよう!~

福田:そしてイアンくんの直近の活動としては、満を持して、環境についてのオープンコミュニティ「Spiral Club(スパイラルクラブ)」を立ち上げたと。そのコミュニティについて、説明してもらえますか。

イアン:spiral clubのミッションは、「Let’s Talk About Environment!(環境について話そう!)」です。先ほども少し話に出ましたけれど、人間は環境に依存している。350.ORG で活動している時にも感じたことですが、日本ではまだまだ環境やサステナビリティに関する会話や意識が日常化されていません。だから、「話すきっかけを作る」ために仲間とオンラインで発信する空間を作りました。
まだまだ道の途中なんですけども、一つのコンセプトとして、「エコロジカル・マインドフルネス」っていうものを浸透させたいと思います。

福田:その「エコロジカル・マインドフルネス」を具体的にいうと?

イアン:簡単にいうと、「エコロジカル・マインドフルネス」は全ての意思決定の場面で「人は自然環境に依存している」という関係性を意識しましょう、意識することを「ふつう」にしましょう、という提案です。
僕たち人間がやることの全てが、「生態系に負の影響を残さない」っていうところが、今後の政策をつくる上でも、事業を起こす上でも、日々の選択をするにしても必要な考え方だと思うんですよ。大きな話に聞こえてしまうかもしれませんが、持続可能な社会の実現は今の時代の命題です。エコロジカル・マインドフルネスは持続可能な社会を実現する上で必要な大前提だと思います。

「エコロジカル」という言葉には、人は地球の様々な生態系や無機物と繋がっているという「繋がり」の認識が含まれます。「マインドフルネス」にはこの繋がりが意識するという意味が含まれています。日本語に直すと、「繋がりを意識する」という感じになりますね。
特に都会にいると勘違いしがちなのが、人間は孤立した存在で、自分たちの力で全てを生みだしているから、何とも関係してないし、つながっていないという感覚。魚も刺し身で販売されているのが普通だから、その先にいる魚とか、さらにその先にある海での物語とかっていうところに思いを馳せるような機会をもつこと自体がないですよね。でも実際は、そもそも人間は完全に、生態系に依存しているということ。都会にいると見えないけど、エコロジーの一部であって、魚を育んだ海の恩恵を受けていて、建物やビルを造るための鉱山にも、実はあやかっているという状況があります。

既に尋常じゃないぐらい破壊が進んでいるので、これ以上は許されない。これからは、エコロジーに依存している存在が人間だから、エコロジーを考えた上で全ての判断をしてかなきゃいけない。そういう考えをエコロジカル・マインドフルネスとして、浸透させていくことをミッションにしています。

福田:なるほど。これからやろうっていう具体的な活動はなんですか。

イアン:僕たちは自分たちのことを「コミュニティーメディア」と呼んでいます。そこに至るまではいろいろな思いがあったんですけど、母体としてまずオフラインのコミュニティーがあります。誰でもいつでも集えるように、最低でも1カ月に1回集まりがあります。

福田:どこでやっています?

イアン:どこでも、です。でも代々木公園が多いですね。今年の2月2日にローンチのイベントもやったんですけど、そこには200人ぐらい来てくださって、ありがたいイベントになりました。「環境に関心がある」「サステナビリティについて、もっと学びたい」「気候変動、どうにかしたいと思ってた!」とか。あるいは、まだそういうことを知らないけれど知りたいっていう層とか。いろんな人が自由に集まって、対話できるコミュニティーです。

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