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経営も建築も「管理しない・されない」

建築を社会と「再接続」する~若きテック系CEOの挑戦とは(後編)  Talked.jp

福田:そうなんですか? 土地がない。

秋吉:郊外に移住したいとか、景色がいいところに行きたいとなると、土地そのものは流通していないんですよね。理由はやはり地縁で成り立っているからで、正直、よそ者には土地を売りたくないというか…。

福田:ああ。それは僕も沖縄でリゾート開発をしているので、よく分かります。

秋吉:そうなんです。でも逆に考えれば、それは地域にとっては移住者も来るし、次の産業も生むかもしれないし、いいことだらけなんですよね。そうすると、ShopBot がある120カ所の人たちというのは大体、何代も続いている会社だったりして、地縁のネットワークと信頼関係がすでにあるから、彼らを中核に、土地も不動産調達も工務店の紹介も…とやっていくと、全てが丸く収まる、と。

福田:「なんてスマートなんですか!」って感想しかないです。僕は今56歳ですけど、ホリエモンの世代が最初にスタートアップを始めて、その次の世代が今、中心になっているものを感じています。ITの人たちというと、コントロールフリークで何でもエンドユーザーのところを独占して…ということで、成り立っている部分があるじゃないですか。もちろん、ITの人全部が全部ではないことは今日のお話で十分わかるんですけど、ローカルとの提携や難しさとか、そういう協業の座組をすんなり受け入れるマインドはどこからきたんですか?

秋吉:経営スタイルもそうですけど、根本的には管理されたくないし、管理したくもないので…。面倒くさいじゃないですか。やはり何かを独占しようとすればするほど労力がかかるし、どうしてそこまで人を制御しようと思うのかなと思いますし。結局、根本を辿っていくと、そういう権威、主権争いのような思想がおそらく、紛争とか支配につながっていくわけですよね。だからそもそも、管理という方向には行かないことがまずは重要なんじゃないかと。それこそWeb3の話じゃないですけど、どこかであぶれますよね。

福田:間違いないですよね。

秋吉:カウンターカルチャーで絶対出てくる。僕らの世代って、たぶんそういう世代だと思います。

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