情報の流通経路は、「上から下に」から「横から横に」
ソーシャルマーケティングについて勉強して、この使い方を学んでいくと、広告コストが劇的に下がってきます。今まではお金持ちが「俺、金あるからフジテレビのゴールデンに1億でテレビスポット打ってよ」という方法で、新しいシャンプーが出て、3000GRPとか、3000パーセント分の視聴率を買うと、関東で2割ぐらいの商品の認知度になりました。常識的な数字ですが、それができるプレーヤーは、コカ・コーラだとか、花王だとか、ソニーだとか、P&Gだとかのナショナルブランドで、そういう企業の商品ばかりが並んじゃうわけなんですが、予算のない企業にはそういう広告を打つのは難しい。
でも、例えば「マツキヨ」に行っても、売れているのは必ずしもメジャーな化粧品とは限りませんよね。ソーシャルマーケティングやインフルエンサーマーケティングなどを徹底して勉強すれば、メディアを買わずして、体験を催すことができる。これがデジタルマーケティングの本質です。
今までの情報流通は、CMのように上から下にドーンと下りていましたが、今は「友達がこのシャンプー使っているから買ってみようかな」という感じで、「横から横へ」のシェアの時代なんです。ですから、食べログでも何でもそうですけど、お店の特性とかそういうところより、ユーザーはレビューを見ています。Airbndbもそう。僕は素人なので、「いざ行ってみたら写真と違う」ということもあったのですが、「レビューを見なさい。20件くらいだと、やらせのレビューもあるから、50件先まで見なさい」と言われました。以来、それを実践して、本当に外したことがありません。手間は大変ですけども、デジタルリテラシーというか、見極めるためには必要な方法なのかな、と。そういうことを最終的に知りつくした人が、先の下北沢のB&Bのように、「週末、面白い作家が来ますよ、みんなでビール飲みながら語り合いましょう」というチラシ一つで、その情報を口コミで広げていけるのだと思います。