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ブランディングとは「愛されること」

“観る”から“聴く”へ Voicyが変える、音声メディアの未来   Talked.jp

福田:人から「ブランディングってどんな仕事ですか?」とよく聞かれるんですよね。そこで答えるのが、「マーケティングと反対です」ということ。マーケティングというのは「知ってほしい、買ってほしい」という話を商品開発とか、企業側からアピールすることですよね。一方でブランディングというのは、「どうすればユーザーに愛されますか?」という話。愛はお金では買えないから、お金で解決しようとすることではない、と。あと、ブランディングの決定権は、トップでなければほとんど握ることはできないのです。専務でも副社長でもダメです。なので僕は、トップの方としか、ブランディング案件ではお目にかからないようにしています。つまりブランディングという要素について、日本の起業家はほとんど考えていないんですよね。お金儲けても一過性なんですよね。だからマーケティングだけではもたない。長く愛されていれば短期的な業績の凸凹は乗り越えられます。

緒方:まさに、そこはみんな、下手なんですよね。ブランディングというのは、1個のプロダクトだと思います。それをちゃんと作り上げていきながら、周りの反応を見てPDCA(*6)を回していきつつ、自分たちのビジョンと「どうしたらいいのか」を出しつつ、できあがっていく商品だと思うのです。これは結構みんな、あまり作らずにやっていますよね。

福田:そういう意味ではVoicyが厳しい審査で、言ってみれば「関西でおもろいやつおるやん?」という感じは、すごくいいですよね。大阪にいったら、全然有名ではないのにむちゃくちゃ話の面白い人、いっぱいいるじゃないですか。

緒方:います、います。

福田:でも、東京は本当にいないですよね。なんで東京にはいないのか考えてみたら、まず東京に住んでいる人の中で、生粋の東京で生まれ育った人の割合は低い。ほとんどが北からきている。東北なのですよ。だから東京って、カインドオブ東北なんです。たとえば九州の人が「都会に出るぜ!」と思ったら、パンっと大阪を乗り越えて(東京に)いってしまうのですけど。広島あたりの人だったら、まず大阪で、と思ったり。意外と大阪=経済圏という考えよりも東京の方が地域属性が狭いのですよ。

緒方:狭いですね。

福田:だから、この関西の面白さがあまり外に出ていないので、Voicyの成功とともに、関西の面白さが広まることを期待しています(笑)

緒方:ただ、関西人の話の面白さは相手との人間関係と、周りで作っている言葉が多いのですよ。どこまでいじれるか、とか。なので、もう少ししたら、Voicyは対談番組を増やしたいですね。対談というか2人で喋れるものを増やしていきたいのですよ。そのタイミングで、その2人の掛け合いだから面白いから。もっと出てくるかなと思っています。

*6…「Plan=計画」「Do=実行」「Check=評価」「Action=改善」の4つの英単語の頭文字で「PDCAサイクル」とも呼ばれる。4つの段階を循環的に繰り返し行うことで、仕事を改善・効率化することができる方法のこと。

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