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1.5拠点バブルが起きている

建築を社会と「再接続」する~若きテック系CEOの挑戦とは(後編)  Talked.jp

福田:お話いただいたプラットフォームからいろいろと実装が進んできて、目に見える次の一手は何でしょうか。

秋吉:先程の住宅事業のローンチが、僕らにとっては分かりやすいサービスなんですよね。

福田:なるほど。そこが求められていたステップ…というか、ゴールでしょうか。

秋吉:そうですね。どこかではエンドユーザーのボリュームゾーンを攻めなきゃいけない、という時にコロナが起こって、これだけ1.5拠点の拠点ニーズがあって、まさにバブルなんですよね。軽井沢とか。

福田:分かります。もうすごいですよね。

秋吉:今、「こんなに建築や住宅を求められたことありますか」というぐらい、すごいことになっている状況です。なので、「そこに行かない手はないでしょう」というところですね。

福田:しかも普通の建築で言えば、資材が輸入に頼っていたりすると、今は高騰してなかなか届かないよ…となるところを、国内の地産地消で、日本のいい物、木材を使おう!となれば、さらにアドバンテージが高いですよね。

秋吉:注文住宅で建築家を探すのに1~2年かけて、しかも工務店も見つからないし値段も分からない中でやる方、あるいは「もう規格住宅でいいや」「とりあえず安くて時間優先でいいや」と、二極化が激しいんですよね。

福田:たしかに、素人には建築のことってよくわからないから、無党派層は増える一方ですよね。

秋吉:そうです。だから僕らの事業は、その層にめちゃくちゃフィットするんですよ。どの工務店でも建てることができて、かつスピーディーにできる。しかもカスタマイズできる。僕ら、建築家がデザインテンプレートを作っているわけですから。「あれ、これ勝てるんじゃないか」みたいなところで、勝負しに行ってます。

福田:本当ですよね。民主化、分散化であるコンセプトはすごく理解しました。でも、話が戻りますけど、マネタイズ部分が数パーセントなんて、それは安すぎないのですか?

秋吉:トータルではやはり2~30%は取れるといいなと思っているんですけど、とはいえそれって、ユーザー側のバランスと工務店側のバランスと、市場である程度決まってくるとは思うので、様子を見ながらですね。価値が認められれば上げていけると思っています。

福田:じゃあそのニーズがうまくマーケティングして、多く適用できて、売り上げも上がって…というまでの固定費が、普通のネット完結型の企業よりも高いから、そこが資本としては必要ってことですね。

秋吉:そうですね。だから相当、勇気ある投資家じゃないと、たぶん入れないと思います。

福田:だけど孫泰蔵さんとか、オーナーシップメント系の投資家の方であれば、リターンをそんなすぐには求めないでしょうから。そういう長期戦略ができる方になるのでしょうね。

秋吉:そうですね。事業会社など、相性は今はいいのかなと思っているんですけど、そういう投資家の人とこれからどれだけ出会えるか。そこが経営者として、一番重要なところではあると思っています。

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