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ポジティブな世代間格差を目指して

建築を社会と「再接続」する~若きテック系CEOの挑戦とは(後編)   Talked.jp

福田:ちょっと凡庸な質問で恐縮ですが、秋吉さんのコンペティター(競合)というと、どういうところなんでしょう。

秋吉:究極的にはコンペティターいないとは思っているんですけど、今から住宅産業をやるとすると、一般的なパワービルダーやハウスメーカーはやはりコンペティターになりますし。あとは規格住宅をやっている方たちにとっては、量産化規格住宅というところのコンペティターになっていくだろうなと思います。

福田:そういう人たちが、秋吉さんのこれからの大躍進を見て、どうなっていくでしょう。自分たちも取り入れていこうと思うのか。

秋吉:ならないでしょうね。OSが違うので、やろうと思っても本当に全部塗り替えなきゃいけないし、「それ本当にやるのか」という話と、やはり人材の問題も変わってくるので難しいんじゃないかなとは思いますね。ただ、アライアンスを組んで、何らかの一部をやることはできると思います。だから産業全体が変わっていくかも知れないですけど、企業がどこまで変われるかは、正直経営者次第だなと思っていて。

福田:そうでしょうね。

秋吉:ただ彼らは資本力があるので、ゼロスタートで一気に、新しいOSに切り替えてやれば早いとは思いますけど。

福田:テクノロジーの進化で、何らかのイノベーションが起きても、「歴史と資本力があるから」ということで、これまではあまり変わらずにやってこれちゃったわけですけども。でもそれも限界が来ていますしね。

秋吉:「少しずつ見えている」というぐらいで、今後どうなるかは分からないですよね。少なくとも消費者意識は変わってきているので、家と住まいのことを本気で考えなきゃいけない世代も、10年、20年と、ちょっとずつ上がっていく。そうした時次世代の人たちは、まず「歴史と資産」の企業を選ばないだろうな、とは確実に思いますね。

福田:そうでしょうね。今は新卒で就職活動をする時に、「御社ではどういう社会貢献をしていますか?」と企業に質問する学生が多いそうです。で、企業のほうが答えに窮するという。そう考えると、やはり先進的な試みというものは社会に響いてくるでしょうね。たとえ時間かかっても。

秋吉:そう思います。とくに消費意識とか、世の中を良くしていきたい意識の人は、やはり若い子に多いです。自分より下の人たちに特に多いなという印象ですね。

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