SNSを活用して、人に夢を与えるモデルになれ 実業家 福田淳@第1回サトルジャパンSNS講座【前編】

ソーシャルスターになる3か条

ライブ感覚を重視する

では、ソーシャルスターになるにはどうすればいいのか。まず一番目に挙げるなら、ライブ感覚を重視すること。今、ニコ生が流行っていますよね。録画できないので、そのとき見るしか術がないのに、すごく人気があります。逆にテレビ局はライブラリーを売っているんですね。例えば、NHKだと60年の歴史があるので、過去の番組をアーカイブとして売り出している。でも、売れないんですね。むしろ、今は「その瞬間」「その場所」でしか味わえないライブ体験により注目が集まる傾向にあります。

2年ぐらい前から、ニューオータニのナイトプールが話題になっているのご存知ですか?
この時期、天気がいい日だったら、1時間ぐらい並ぶんじゃないんですかね。僕も大好きだから何度も行くんですけど、実はプールの中にはあんまり人が入ってないんですよね。みんな、水着着て、セルフィー撮るだけ撮って、プール内で食べると高いから、さようならって帰っちゃうんですよ。プールそのものでなく、飲食でもなく、セルフィーしたくなるような場所というところが人気なんですね。

ある有名デパートの社長から「デパートに人が来なくなった、どうしたいい?」って聞かれたときも、「今時、デパートや美術館みたいに写真撮っちゃいけない場所なんて魅力ないですよ。やっぱり、セルフィーしたくなるような空間にしないと」と言ったら、「なるほどね」って頷かれました。今の時代、話題になるようなセルフィーやシェアしたくなるような写真など、「ライブ感ある表現」がキーワードになっていると思います。

アイテムを活用する

アメリカのセブン-イレブンに「スラーピー」というちょっとムースっぽい、スムージーみたいなオリジナルの飲み物があるのご存知ですか?
オーダーするとコップ渡され、自分で入れてフタするんですが、一緒にひげストローなるものを99セントで販売したところ、これが大当たりしたんです。このストローで飲むと、ひげ顔になるのがウケたんですね。ストローは4種類あって、ライオンみたいになれるものもある。いろんなアイディアで面白いひげ顔になり、スラーピー飲んでいるセルフィーを撮って、インスタに上げるのがブームになりました。500万件のインプレッションを獲得したんですね。これもプロモーションの一つの新しい姿と言えます。

時代の気分やセンスを意識する

ニューヨークのメトロポリタン美術館がインスタグラムをやっているんですが、フォロワーが4,000人程度しかいなかったそうなんです。もっと増やしたいということで、インスタグラマーを5、6人雇って、「閉館後と休館日は美術館を使って好きなことやっていいよ」って言ったところ、仮面舞踏会が開かれたんですよ。美術館の絵だけ撮ってもつまらないけど、仮面舞踏会なら自分もちょっと着飾って、みんなでセルフィー撮ったり、記念写真撮ったりできて楽しいって話題になり、フォロワーが35万人になったんですね。このように時代の気分やセンスを意識してやると、必然的にフォロワーは増えますし、ソーシャル活動も面白くなるかなと思います。