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「働き方改革」最前線

21世紀型 アップデートのススメ~ポスト・コロナの解説付き Talked.jp

日本人の場合はとくに、休みをとることひとつとっても、「誰かが決めないと休めない」という空気があります。けれども、これからは自分が思い付いたら休んでいいし、旅をすることだって、どんどんしていけばいいんじゃないかなと思います。

このライフスタイルを究極に突き詰めたのが、ソフトバンクグループ会長・孫正義さんの弟さん、孫泰蔵さんという方です。この方は日本の連続起業家(シリアルアントレプレナー)です。3年ほど前に泰蔵さんとランチをしていたのですが、ちょうど「働き方改革」というワードが出始めたときでした。で、泰蔵さんが「うちの会社はテクノロジストとプログラマーばかりだけど、何でみんな会社に来なきゃいけないのか、ある日疑問に思った」とおっしゃるんですね。それで「どうしてみんなは会社に来るのか」と社員に聞いたら、「何でですかね?」「雑談?」「うーん…」みたいな(笑)。仕事としてはみんなパソコンで完結しているから、会社に来る必要はないんです。そこで泰蔵さんが思ったのは、「会社っていうのはコミュニティーの場だから、ハッピーアワーと社食だけがあればいい」と。で、孫泰蔵さんはその発想からさらに進化しちゃって、クリスマスの日にサンタの格好をして社員の前に現れて、「皆さんにプレゼントがありますよ」って言い出したんです。「今日で皆さんはクビです。もう会社に来なくていいです」と。その代わりに、業務委託者として出来高で払います、と。何人かの人は反発したそうですけど、結局実施されました。

泰蔵さんの考え方は、「オフィスがあるから通勤地獄があるんだ」というものだった。つまりオフィスがなくなれば、それもなくなる、もっと時間を有効に使えるだろうという、ものすごいアナーキーなことだったんです。こういうことを考えつく大人がいるということ。こういうのが楽しいですよね。

(コロナを経験して)

コロナ禍で、働き方の部分は大きな進展を遂げました。地獄のような通勤電車も、無意味なハンコ押しの出社も、つまらない接待も、機能しない中間管理職もぜんぶ必要なかったんですね。この成果を、コロナ以前に戻してはいけません。ITをもっともっと駆使して、使いこなしましょう。働き方改革は、もっと前へ進むんです!

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