『千里を走る中国取材の道!』(対談 福島 香織 氏 × 福田 淳 氏) | Talked.jp

福島 香織 氏

ジャーナリスト。大阪大学文学部卒業後、産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。おもに中国の政治経済社会をテーマに取材。

福田 淳 氏

実業家。ソニー・デジタル エンタテインメント 社長。
1965年生まれ、日本大学芸術学部卒。ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントでアニメチャンネル「アニマックス」など多数のニューメディア立ち上げに関わる。

構成:福田千津子 撮影:越間有紀子

2014年10月21日(火)

『千里を走る中国取材の道!』(対談 福島 香織 氏 × 福田 淳 氏) | Talked.jp | Talked.jp

初めての海外旅行は中国の玉龍雪山!(標高5600m)

福田:福島さんは、わたしと同じ関西人ですよね。

福島:はい、奈良市生まれです。

福田:1991年に大阪大学を出られて、すぐ産経新聞に入られたんですよね。その段階で中国に対するご関心はあおりでしたか?

福島:ありましたよ。

福田:ちょうどバブルの頃ですよね? なんで中国だったんですか? あの時期って、みんな、欧米に目が向いていた気がするのに。

福島:有り体に言ってしまうと、英語が苦手だったんですよ。あと、大学時代、第二外国語が中国語だったんです。なぜかというと、大学に入ってすぐに、うっかり体育会のワンダーフォーゲルに入っちゃったんですよね。勧誘のときに、1年後の遠征が中国だって聞いたので、つい・・。

福田:中国遠征が響いたんですね。

福島:というのも、高校の卒業旅行に友達から「中国に行かないか」と誘われたのに、行けなかった過去があるからなんです。ちょうどその頃(1986年)、中国への自由旅行が解禁されて3年目ぐらいだったんですよ。それまで中国は竹のベールに包まれた謎の国だったのが、ようやくフリーの一般観光客を受け入れてくれる状況になったのに、私、大学受験に失敗しちゃって、親に「旅行なんかしている場合じゃない」と。晴れて合格した後も親は「女の子が一人旅なんてとんでもない! しかも、ついこないだまで、日本ともろくに国交なかったような国に行かせられますか!」みたいな感じだったんで、それならワンダーフォーゲル部に入って、遠征で行こうと考えたわけです。で、雲南省の玉龍雪山っていう山の近くに・・・。

福田:すごいとこですね。万里の長城とか、そういうレベルじゃないんですか?

福島:ワンダーフォーゲル部ですからね。実は玉龍雪山って、標高5600メートルあるんですけれども、未踏峰なんですよ。その隣に、梅里雪山っていう山があって、そこは京大の登山隊が遭難したっていういわく付きの山なんですよね。未踏峰ですから、当然ピークは目指せないですけど、そのベースキャンプ(付近)まででも行ってみたいな、っていう気持ちが漠然とあって。

福田:すごいチャレンジ精神ですね。

福島:1年間で体鍛えてみんなで行きましょう、みたいな。

福田:そんな準備期間をかけて? 壮大な目標ですよ、それ。