SNSを活用して、人に夢を与えるモデルになれ 実業家 福田淳@第1回サトルジャパンSNS講座【後編】

好奇心、探求心を持つ

繰り返しになりますけども、サトルジャパンの方は同僚だから、テイラー知ってる人いらっしゃいますよね。彼女がセルフィー撮ってるのを横で見てたことあるのですが、角度とか、しつこいんです。一緒に講演したときの写真を見せて、「一応、こんなん出すけどいい?」って確認したんですけど、「うーん、駄目」って。「えっ、駄目なんだ」ってショックでしたが、簡単に合意得られないところが、テイラーのいいところなんですよね。「何が駄目なの」って聞いたら、自分の眉が自分の眉じゃないと。「なるほどね。じゃ、もう一回撮るしかないね」ということで、撮り直したわけですけど、やっぱりこだわって撮るんです。光の加減を変えて、何回も撮る。

皆さん、写真加工フィルター、幾つ持ってますか? インスタグラムだけでも、いろいろ加工できると思いますけども、今だったら、eggとか、LINE Cameraとか、いろんなの出てますので、いろいろ試せば面白いかなと思います。自分をどうやったら、自分らしく見せるかということは一夜にしてできないし、そもそも、自分のやりたいことも、ころころ変わってもいいと思うんです。平子理沙さんがちょっとオタクっぽいとこを見せて仕事の幅が広がったっていうのと同じように、モデルさんだからきれいで美しい生活してるだろうなんて期待に無理して合わせる必要なんてないんです。やっぱり人間ですから、日常で失敗したり、ずっこけたり、振られたり、振ったり、怒ったり、急にタクシーの運転手さんに絡んだり、いろんなことあると思います。大事なのはちゃんと日々を積み重ねていくことなんでよね。先日、これからインスタグラムを始めるモデルの子から「どうやったらいいですか」って聞かれたので、「まずは毎日の食事を撮ってごらん」って提案したんです。その料理を他の人よりも美しく撮れるよう工夫するだけで、多分、スキルは上がってくると思うんですね。

僕なんかも、何かおいしいもん食べたら撮るわけですけど、その撮るときに、プロは大体言いますね、「できるだけ、にじり寄れ」って。それが試されるのが日本においては桜の時期なんですよね。桜の時期の新宿御苑とか行ってみると、一番駄目な人はむちゃくちゃスペック悪いガラケーを桜に向けて、3.5インチの中で木全体を撮ろうとしているんですよ。でも、本当にうまいカメラマンは花びらまで寄ってますよね。食事でも、木でもそうなんですけど、きれいな写真は一番見たい部分だけ一番拡大して見せています。つまり、裸眼で見えないような世界を見せるから、見たときに新しい発見があるんですね。新しい世界に見えるんです。逆に、普段見ているもの、例えば、高速道路からの風景撮って見せても、なかなかエモーション感じてもらえませんよね。

あと、ローラの15選に目線を外すってありましたけど、正反対ですが、目線を入れるってテクニックもあるんです。「人気」って書いて、「ひとけ」って読みますけど、人の気配がある写真があると、ユーザーは必ず目線を合わせてきますよね。だから、何か撮るとき、目線をどこに置くか、試して撮ればいいかなと思いますね。

好きなこと、好きな人を積極的に見つける

まぁ、いつも新しいこといっぱいしていないとフォロワーは増えないって言われても、「そんな新しい自分ないよ」って話になりますよね。でも、簡単な解決法があります。Twitterなんかで、自分がなりたい憧れの人をじゃんじゃんフォローするんです。自分がなりたい憧れの人のこといっぱい勉強して、まねするわけですよね。

例えば、逆さまの写真撮ったことなかったら、ここに鏡があるから、ちょっと鏡で逆さまの写真を撮ってみようかっていうことになる。そういうことを絶え間なくやってるうちに、この角度から撮ったほうがいいんじゃないかとか、自分で気付きがあるわけですね。夕日の陰にしていたローラの写真、陰影がかっこ良かったな。同じようにやってみようとか、写真ひとつとっても勉強できることがいっぱいあるんですね。結局のところ、気付く、気付かないの差って大きいです。「私、こういうの苦手なのね」っていう人もいるかもしれませんけど、しつこいんですけど、写真をセルフブランディングの一つの表現って考えたときに、やっぱり遊ぶなら真面目にやんなきゃ駄目ですよね。仕事だったら、適当でいいと思うんですけど(笑)、遊びこそ、真面目に取り組んだほうが絶対に面白い成果が得られます。

ただ長い時間、写真テキニックの作法を勉強しても、すぐに習得できるもんでもないので、1枚の完璧を求めるのではなく、回数こなすことで、テクを磨くっていうのが大事だと思います。カバーじゃなくて、フリークエンシーだと僕、言ってるんですけど、落ち着きない人が生まれるんですね。だから、もう飽きたら、辞めちゃうんですよ。このメディア合わないなって思ったら、辞めていいと思うんです。その代わり、これ合うなと思ったら、頻繁にそれをいじって、頻度をたくさん増やすというのがセルフブランディングのうまい人だと思います。

そう考えると、YouTuberなんかは、実は不器用な人が多いんじゃないかと思いますね。食なら食だとか、お笑いならお笑いとか、それをとことん追求している人が注目されている。ちょっとオタクっぽいネタなんですけど、最近、ニコ生ですごい有名な料理ばっかり上げるオタクの女の子が人気、すごいフォロワーがいるっていうんですね。「何?」って見てみたら、その子はカップラーメンだろうが何だろうが、最初から最後までカメラに向かって、自分のリビングで食べてるとこだけ生中継してるんですよ。それに付いてるファンっていうのも気持ち悪いことは気持ち悪いんですけど、そういう新しい表現もあるのかなと。これはこれで、一つのコミュニティーっていうか、世界ができてますよね。最近は、その分野の人がいっぱい増えちゃって、ひたすら自分が一人飯してるところを生放送で回すっていうんで、さすがに僕もちょっと説明つかないんですけど、自分の世界を見つけたんだなとは思います。