AI作曲サービス「SOUNDRAW」の誕生
福田:ちなみに、ご兄弟はいらっしゃるんですか?
楠:兄がいます。
福田:やっぱり。次男で弟なんだ。
楠:弟です。
福田:もうね、これ完璧成功する人の方程式に、全部入っている人ですね。
楠:マジっすか(笑)。うれしいです。
福田:弟で、関西人ね。何か新しいことをやろうかというときに、世界中で必ず関西人は現れてきますよ。弟の場合、親も上の子で子育てに慣れているせいか、割と自由に、うるさいことも言われずに育てられているので、スタートアップの成功率が高いんです。起業家に弟、多いんですよ。僕が考える「成功者のプロファイリング」は、「次男」で、「関西人」で、「アート好き」です。
「ものづくりができる」という点では、その条件に加えハンダからプログラミングまでできてしまう楠さんが、ついにAIもいじりはじめた。
楠:そうですね。僕も結構昔から、研究を重ねていました。
福田:ダンスだけでなく、プログラミングも。自分の中では両立していたのですか?
楠:いや、全く両立はしてなかったですよ、ダンスをしているときは。僕はそればっかりに没頭するタイプでして。突き詰めていくうちにダンスも大学生の全国大会で優勝しましたし。だから当時はそんなに役立つとは思っていなかったのですけど、今は結局その感覚が糧になっている、ということは感じますね。実はプログラミングも、別にそんなに好きではないのです。
福田: 40万個売って、でも「ビジネスモデルは連続性があったほうがええわ」となって。その会社はお辞めになったんですか?
楠:連続性があったほうがいいとか、AIがくるとか、こういう市場が伸びるとかは考えていたのですが、同時に手がけていたAI作曲のほうが面白いなと思い、完全に移行していきました。その事業をやってきて、スピンアウトして今回のクリエーター向けのAI作曲サービス「SOUNDRAW」が生まれました。で、これをきっかけに2020年2月に会社を設立したという流れです。
福田:ということは、今回の会社の株主の中には、ウェアラブル楽器ガジェット「SoundMoovz」を作っていた会社も入っていらっしゃる?
楠:はい、発起人として入ってもらっています。
福田:なるほど。