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ヒントは意外と近所にある

「プロ営業師」が伝授する、人たらし術とは  Talked.jp

福田:著書『プロ営業師仕事術』を書かれた社長の割には悲惨な話から始まってしまいましたが(笑)。この本のポイントは何でしょう?「大人の教養は“ルノアール”で磨け」という教えがあるけど。

高山:いろんなビジネス書がありますけど、ヒントは意外と近所にあるんじゃないかなっていうことですね。例えばルノアールに行くと、いろんな営業マンが営業していたり、スナックのママと従業員が話していたりするんですよ。「この前、さっちゃんに3万円貸したじゃない? でもあれからずっと連絡が来なくて。10年の付き合いよ。別にお金なんてどうでもいいんだけど、あなたからさっちゃんに言ってあげてよ。心配だから…」みたいな、ハードコアな話が聞けるという。

福田:ずっと聞いているんだ。

高山:はい。本当に「『金の切れ目は縁の切れ目』だったな」「10年の関係が3万円でなくなるんだな」と。

福田:たった3万円でね。

高山:結婚式の祝儀代くらいのお金でなくなるものなんだなと…。あと、ルノアールにずっと通っていると、いろんなメニューの中で、明らかに他の店とは違うっていうメニューがあるのが分かる。例えば恵比寿店は、他と全く違うとか。

福田:分かる。店によっては昆布茶があったりするよね。六本木店には昆布茶がある。

高山:そういう店は実はルノアールの直系じゃないんですよ。これは昔のチェーンでは多くて、例えばラーメンショップとか。残党がやっていたり、自然発生的に独立したり。

福田:王将もそうだよね。「餃子の王将」と「大阪王将」がある、とか。

高山:同じ「ルノアール」と名乗っていても違いがあるっていうようなことが分かってくると、もっと深掘りしなきゃいけないよなと物事を考えられる。だから実践というか、「街に出る」こと自体が実は…。

福田:大人の教養が身に付くという。僕らはずっと外にいるから出会っちゃったんだろうね。

高山:フラフラしている者同士、ですね。今でも自分は毎日フラフラしているから、面白い人にたくさん会うんですよ。主に中野近辺なので、叔父貴みたいにハイソな感じではないんですけど。

福田:中央線沿線は特に面白い人が多いよね。阿佐ヶ谷、高円寺、吉祥寺あたりは文化的な感じがするよね。文化人が多いというか。だから街をウロウロしていると、さっきのルノアールじゃないけれど、社会が分かるし、教養が付きますよ。まさにこの本に書いてある「ビジネス書を捨てよう」っていうことだね。

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