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話したくなる“声”の秘密

ビジネスエリートを幸せにするコーチング  Talked.jp

福田:最後にお聞きしたいのですが。山﨑さんのコーチングのスキルというのは、バンカーなど、今までのお仕事の中で自然と身についたんですか?

山﨑:はい。結構、気合を入れて身につけました。

福田:山﨑さんが前職のときに、月に1回くらいお電話を頂戴するんですが、声が非常に素敵で、そのトーンにクリエイティブなものを感じたんです。 日々いろいろな人とやりとりがあるんですが、話しているときのリズムとか、言葉が残る人ってそんなに多くないんです。僕は本当にアートが好きだから、自分で言うのもなんですが、“絶対空間感”があると思うんですね。ミュージシャンの人たちに絶対音感があるように。だから、ギャラリーに行ったりすると、「あの作品、ずれてる」なんていうのが、パッとひとめでわかる。それと同じで、声の感じから、その人がどんな人なのかが、大体わかるんです。実際にお会いしてみて、あまり外れることがないですから。話している調子なのかな。やっぱりその人の思想がちょっと出るんでしょうね。話しているリズムの中に。 声を聞いて、「山﨑さん、ただものじゃないな」っていう感じがしていたんです。

山﨑:ありがとうございます(笑)。声のことを褒めていただいてとてもうれしいです。声のトーンはすごく研究していたんですよ。仕事のときの声と、遊びのときの声を変えていますし、提案とかプレゼンをするときの声は、もっと違う声にするとか。上がったり下がったり、声の音域を変えながらどの音域でしゃべるのが良いか練習はすごくしました。

福田:ご自分のことも、詳しく知ろうと研究したということなんですね。

山﨑:そうですね。でも全部、遊び感覚なんですね。

福田:わあ、凄すぎます。

山﨑:銀行の窓口業務をやっていた時、「○○番のお客様!」ってピンポンって鳴らして、次にどんな方がいらっしゃるか、わからないわけです。若い方も来るし、ご年配の方も来る。とにかくいろんな方がいらっしゃるんですけど、お一人につき、持ち時間は約15分。初対面の方の緊張を解く手法をアイスブレイクと言いますけど、まずアイスブレイクして、取引の内容を説明して、ワンポイントセールスをして、次の取引に繋げるっていうのを15分~20分で全部やらなければいけない。手続きして、サインしていただいて、「ありがとうございました」で15分なんですよ。私は、これをゲーム感覚でやろうと決めて「よし、今日は全部クリアするぞ!」みたいに。

福田:なるほど。

山﨑:だから、クリアするためには何を工夫したらいいかを研究したんですね。わかったのは、声のトーンによって、相手を緊張させることもあるし、逆にすぐに緊張を解くこともできるということ。つまり、声をうまく使うことで、アイスブレイクが容易になるということなんです。

福田:なるほど! そうか、だからだ。しつこいようですが、僕、山﨑さんのことをほとんど知らないのに、どうしてもお会いしたくて、時間を取っていただいたんですけど、“声”だったんだ。山﨑さんは、留守電のメッセージを聴くと、「早く電話しなきゃ」と思う人なんです。そんな人、本当にいないですからね。

山﨑:嬉しい(笑)。だから折り返し電話が多いんですかね。皆さん、よくちゃんと返してくださるなって思っていたんです。

福田:アハハ!

山﨑:声が楽しくて電話を待っていてくださるお客様もいらっしゃるんですよ。「いや~、相変わらずいい声だね~」とか言って(笑)

福田:わたしもそう思いますよ! だから、為替の話とかお金の話というよりも、世界情勢の話とか、「最近どうなんですか?」なんていう話をするために電話をしたい人なんですよ、山﨑さんは。
今日も、もっとずっと対談を続けていたいんですが、予定時間を大幅に過ぎてしまっているので、終わりにしなきゃいけませんね。また、ぜひ、お話しできる機会をいただければと思います。本日はどうもありがとうございました。

山﨑:こちらこそ、本当にありがとうございました。

(了)

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