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みんな知らない、 メガバンクの功罪

Be general is be Aho! ~環境問題のイメージを一新しよう!~ Talked.jp

福田:なるほどね。それで実際に銀行とアポを取って、「その主張」を繰り広げたことによるエフェクトは? 

イアン:結構、ありました。というのも、僕たちもこの運動をSNSで発信することによる拡散は、ある程度予測していたので。アクションをするところにも若い人を集めて、かっこいい動画にまとめて、それをSNSで流す……ってやっていたら、いろいろな連帯が生まれるんですよ。

僕たちはわりと過激な活動をしているNGOだったんですけど、企業のコンサルタントの人とかにもつながるわけですよね。そういった人から入ってくる話を聞くと、その動画を銀行の経営陣がやはり見ていて、すごく刺激を受けているっていう話も耳に入ってきました。

福田:それで、かなり多額のお金を断ち切ったと、冒頭で紹介した記事にはありましたね。

イアン:そうですね。それに関しては、銀行にアプローチをする方法として、まず個人の人たちが銀行口座を変えたことについて、「何百億円が動いていますよ」っていう数字を銀行の人に見てもらいます。「あなた方がダイベストメントしないことで、預金者も動いています」という状況を伝えるわけですね。「ダイベストメントしなかったら、これからはもっと多くの預金者が動いてしまいます」ということを一つの材料にして、ネゴシエーションする。こう言った手法は、海外では「ダイレクト・デモクラシー」(直接的民主主義)として受け入れられています。社会の中枢を担う政治や金融機関を動かす方法として、投票や窓口での相談以外人も方法があるということを示せたと思います。

福田:預金者の方から、まずダイベストメントをしてもらうということですね。個人の領域でのダイベストメントをしてもらって、それが積み重なっていって、大きなお金を動かすスキームになっていくっていうことかな。  ところでそのダイベストメントだけど、日本国内でCO2削減に非協力的……どころか、積極的に投資している企業リストみたいなのは出ているんですか。

イアン:そうですね。僕たちが最も分析を進めていたのは銀行だったので、特にいちばんCO2を排出してしまう石炭に対して、どんな融資とか投資をしているのかを調べました。すると、日本のメガバングは世界のトップ10に名前を連ねていました。みずほ、三菱東京UFJ、三井住友などが、石炭火力発電所を増やすという部分では世界的に見てもリードしていて、国際的な非難の的になっています。

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