大企業を経てベンチャー、が最高な理由
二宮:一緒に仕事をする会社にしてもそう。「申し訳ないですけど、御社の規模では…」と言われたとしたら、「わかりました。ありがとうございました」って帰るんですよ。でも、周りの競合とかを見て、僕らを担いでお願いしてくるようなところもあって。そんな時は、お断りするようにしているんです。いくら名前がある会社でも、その人は何が偉いんだろうってこっちが思ってしまうような場合ですね。そんなの裸になったらみんな一緒ですから。
福田:だからニノさんのように、大企業を経験してベンチャーをやっているっていう人が最高にいいんですよ。サラリーマンはサラリーマンで、大学卒業してからずっと同じ会社勤めだけやっていると、もう会社のブランドと自分のブランド価値がほぼイコールになっちゃっているから、この誤解も全然解けないんですよ。
二宮:そうですよね。
福田:だから、大企業とベンチャーは、両方やっている方が得ですね。
二宮:得ですね。企業の面倒くさいところを分かってやった方が、ひとりになった時に入り込みやすいこととかいっぱいある。相手の行動が見えますもんね。
福田:大企業を相手に説得する時って、一回会議をして、これから色々詰めていかなきゃいけませんね、じゃあ来週に詰めます、とかいって、その案件が終わるまで毎週のように行き続けるんですよね。帰るときに次のアポ取って。まるで有名寿司店と一緒ですよ。次の何日来ますからって。そうすると、最終的にダメってこともちろん多いんですけど、とりあえずそこまではたどり着く。そこでなんとなく遠慮しちゃったりしてると、もう仕事そのものがなくなっちゃう。
二宮:進まないですね。
福田:「いつアポイント取れるんですか?」って、なんだかダサい感じになっちゃう。
二宮:そう。詰めなきゃいけないんですよね。
福田:今なら「ちょっとお時間15分ほしいんですけど。オンラインで…」とか言えばね。
二宮:まあ、嫌だとはあんまり言われないでしょうね。「ちょっとクイックに」とか言って。面通しをしておくのは大事なことですからね。