他流試合で外の感覚を掴め
福田:語学でいうと、僕は中国語を勉強しているんですけど、全然うまくならなくて。でも、北京でビジネスをする時に通訳を介すると、すごいストレスが貯まるんです。「次のミーティングはエグゼクティブで、英語をしゃべれる人がいる」というので安心していたら、全然喋れないんですよ。でも、喋れるって言い張るし、すごい単語を繰り出してくるんですけど、でもなんとかなるものなんですよ。
二宮:それ大事ですよね。
福田:日本はまず、彼らのような自信を育てるところからやらないとですね。失敗を怖がらずに。
二宮:そこから人間関係で伝わる部分もありますね。僕もそうですもん。本の中にもありますけど、僕は英語が特別できたわけじゃなく、ただ音楽をやりたくてバッグひとつ持ってアメリカ行っちゃった、みたいな奴だからすごいブロークンだし。言葉、ボキャブラリーも少なかったですよ。でも、なんか一生懸命やっていれば伝わるんですよね。
福田:絶対に伝わる。
二宮:伝わればいいんですよね。
福田:うちにもすごいスタッフがいますよ。ロサンゼルスのギャラリーでバーベキューパーティをするってことになったんですけど、でもその彼は絶対に英語を覚える気がないみたいで。スーパーで「ハラミを200グラムお願いします!」って日本語で。でも通じてました(笑)。もはや全てを超えたなと思って。
二宮:(笑)。超越する人もいますね。中には。
福田:コミュニケーションしようという気持ちがない人は、自分から閉じちゃいますからね。
二宮:そうそう。日本人って、すごい刀を研磨して精度を上げて、さらにすごい物を作る力はあるのに、ことコミュニケーションに限っていうと「準備、準備、準備、準備」って言って、実践となるともう怖気づいちゃって「やれない」みたいになってしまう。
福田:繰り返しになりますけど、やっぱり旅をするしかないですね。
二宮:そう。僕は若い時から周囲に「他流試合しよう」「外の感覚を掴め」って言っていて、それがすごく重要だと思っているんです。
福田:元ZOZOTOWNの前澤友作さんが、月とか火星に行って安全確認したら、僕も宇宙に行こうと思っています。
二宮:もう誰か先に行ってくれと。
福田:爆発したら、「そっか、それくらいのリスクか」ぐらいの。でも、自分が行ける体力の間に、地球外には行きたいですよね。
二宮:行ってみたいですね。
福田:まぁ、月までは行けなくても、伊良部でたまに潜らなきゃ!って思えるうちは、1次情報に触れるエネルギーがあるということでしょう。
二宮:たしかに、そうですね。
福田:今日はいろいろなお話、ありがとうございました。楽しかったです。読者のみなさん、ぜひニノさんの本から、自分の強みを見つけるヒント、エッセンスを感じてください!
二宮:ありがとうございます! こちらこそ、楽しかったです。
(了)
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