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表現媒体にはこだわらない

ゴリさんと映画談義!沖縄と死生観。ITで解決できる映画業界の未来(後編)   Talked.jp

福田:ゴリさんは、ご著書を出版される予定はないのですか?

照屋:今年5月に発売します。『海ヤカラ』という子ども向けの物語です(*現在発売中)。版元のポプラ社さんから、「沖縄本土復帰50年なので、子どもに向けて、沖縄の復帰の小説を書いてくれませんか」とお声がけをいただきまして。2年かかりました。 2年間かけて…というか、実際執筆は1年間なんですけど、じつはその前に1年かけて書き上げていた本があって。沖縄のいつもの映画を撮るメンバーと飲みながら話していた時、「こういう内容の小説書いたんですよね」って言ったら、「今、僕らそれと似たような映画撮ってます」って……。

福田:ええ~!!

照屋:「え? 嘘でしょ? こういう感じですよ」って……。「はい…同じかも」って。内容は違っても、フォーマットが一緒なんです。例えば、「未来からネコ型ロボットが来た」という設定が一緒だから、やばっと思って。その映画の公開の方が先だったから、絶対僕の方がパクったって思われるー!」ってなって……。みなさんで話し合って、急きょ全部、その前の本を捨てて、また違う内容を書き上げたんですよ。1年で。

福田:トータル2年になっちゃった。…っていうか、ゴリさんそのパターン多くないですか(笑)でも楽しみです。すごく。

照屋:(笑)でも、小説は初めてになりますね。以前から、沖縄の海人を題材にした物語を作ってみたいと思っていたので、それが映画ではなく、小説の方向にいったのは想定外でしたが、逆にそれがよかったです。幻になった1作目は、復帰前のアメリカ統治下の重たい空気を書いていたので、今思えば、子ども向けにしてはエンタメ感が少なかった。新しく書き直した方がエンタメ感もありながら、子どもたちの友情の中に沖縄統治下の話が入ってくる流れになりました。神様が上手に、そういうふうに采配してくれたんだなって、今は僕、そういうふうに思っています。思い切って1作目を辞めたことで、いい内容が書けたというか。子供が喜ぶ内容が書けたので。

福田:映画に限らず、きっとゴリさんは表現媒体にこだわらずに、その時々にやりたいことができる方なのではないでしょうか。

照屋:ありがとうございます。じつは僕、ラジオコントの脚本もいくつか書いているんです。

福田:そうなんですか。それなら媒体は、Amazonのaudible(オーディブル)がいいかもしれませんね! プロのナレーターが朗読した本をアプリで聴けるサービスで、最近は定額制になったことで話題になっています。女優の杏さんも、自分の番組を持っていて朗読されていますよ。Amazonが始めた世界的なサービスです。試しに入ってみてください。音声も倍速で変えられたりして、寝る前とか通勤時間に、あらゆる本が読み聞かせで聞けるようになっています。べつに僕、Amazonの回し者じゃないんですけども(笑)

照屋:進んでるなぁ。まさにGAFAだ……。

福田:GAFAですね(笑)先日、ディズニーの前社長ロバート アイガーの半生を描いた「ディズニーCEOが実践する10の原則」がオーディブルでもあったので、移動中ずっと音声で聞いていました。そしたら新幹線の出張の行き帰りで、もう読了…というか一冊分、聞き終わりましたよ。おすすめです。

照屋:それいいですね。アプリ、試してみます。

福田:ぜひ。ゴリさんはこれからも、すごい映画をきっと撮られると思うので、何か僕でできることがあれば言ってください。日芸、映画サークル、沖縄…、と共通点が多い同志で。

照屋:ありがとうございます! またいろいろ、お話お聞かせください。

福田:今日は本当にお忙しいところありがとうございました。

照屋:ありがとうございました。

(了)

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