logo

「歩きたくなる街」に激変!?山口県長門市湯本温泉

丸の内の週末を激変させた仕掛け人 都市活性化の名人に聞く、スマートシティ考(前編)   Talked.jp

福田:コミュニティの活性化ということで以前、水代さんにお聞きして印象に残っているのは、警察署とか消防の人と仲良くすることが大事だと。それはなぜですか。

水代:先程の福田さんのお話にもあったように、公園で花火をしたいとか、キャンプファイアーをしたいと思ったとしますよね。火を扱うわけなので、何か起きたとき、消防署との協議は非常に重要なんです。あるいはお酒を飲んでみんなで楽しみたいというときも、それでけんかが起きて誰かが暴れたり瓶が割れたり、事故が起きたときに、どういう対応を考えているのかを警察に問われます。道路を使いたいときも、警察との協議が必要になります。「イベントをやるから、この道路を止めたいんですけど」となれば、行政ももちろん出てきます。
中央区の事例で、僕らが運営するCafe「Hama House」の企画のときも、「道路も使いながら金銭の授受がある」となると商工観光課で、「道路も使うけど公園も使う」となると「水と緑の課」などが出てきます。そういうたくさんの部署との調整が必要なときは総務部にも相談しに行かなければいけない。さらに僕らがやっている街づくりのグランドデザインを示すときに、消防、警察、役所、保健所など、都市計画のチームと話をしてしっかり連携がとれると、実際に行う屋台村のクオリティや内容が圧倒的に変わるんですね。最初は裏技で何とかしようとしていたんですけど(笑)今は全部、正面突破でいきます。

福田:なるほど。やっぱりちゃんと正面から公的機関と手を組んだ方が、より規模が大きくできると。

水代:はい。筋は、表にも裏にもちゃんと通したほうがいいんだな、といまでは考えるようになりました。

福田:水代さんはこれまでもたくさんの街づくりを手掛けられておられるわけですけども、ご自身でも「この街づくりは成功したな」という、手応えを感じた案件、出来事はどういったものでしたか。

水代:最近お手伝いをさせていただいた事例でいうと、山口県長門市の湯本温泉の激変っぷりですね。「長門湯本みらいプロジェクト」です。
チームがものすごく優秀でした。適材適所のチームでやるとインパクトがあるんだなと実感しましたね。自分もかなり、外側で関わらせていただいたんですけど。

福田:何がどういうふうになったんですか。ごめんなさい、その街づくり事例は、存じあげませんでした。

水代:いえいえ。簡単に言うと、「めちゃめちゃ歩きたくなる街になった」ですね。

福田:いいですねぇ。

水代:田舎だから車社会なのに、みんなが歩きたがるような街になったんです。自分自身もすごく影響を受けました。福田さんがおっしゃっていることに一番近い、街づくりの実践の一つといえるかもしれません。

福田:なるほど。そして先程のお話のように、ここ日本橋浜町でも街づくりをされておられますよね。

水代:ここもそうです。僕らのコンセプトに賛同して下さっている人、お店はみんな「同じプランターを街中に置いて、緑を溢れさせる」という取り組みに参加していただいています。賛同下さっているのは、ここのカフェの向かいにあるホテルや店舗、賃貸住宅からなる複合施設の「HAMACHOHOTEL&APARTMENTS(ハマチョウ ホテル&アパートメ ント)」やミシュランで星を取ったそば屋さん、チョコレート屋さんやパン屋さんなどの個人商店のほか、ニューバランスのクリエイティブスタジオなど、全部1階部分の空間的な余白にプランターを置いてもらっています。安田不動産というデベロッパーさんと一緒にタッグを組んで行っている取り組みなんですけれども。

福田:僕が今日知りたいこと、こんな早く出ちゃったな(笑)

水代:(笑)

TOPへ