遊んでいないと、コミュニティーのつくり方を知らない
安藤:例の政府の「人づくり革命」とかもありますね。
福田:あれは、どういうコンセプトなんでしょうか。
安藤:要するに、人生100年時代に合わせたリカレント教育、昔でいう生涯教育みたいなのをしっかりやっていきましょうと。そのためには自民党も言っていますが、幼児教育を無償化にしましょうみたいな。そういう政策的な話から、まさに定年後どうするの問題とか、介護離職しないようにとか、働き方ですよね。割と総合パッケージみたいな話になっちゃっています。そういう流れの中で、「ライフシフト」とかの言葉もまた流通してくるはずだから、国が動くより前に新会社「ライフシフト・ジャパン」立ち上げときましょうみたいな感じです。僕の中ではもうドライブかかっちゃっているので、今後いろいろ福田さんともやっていきたいなと。
福田:きょうの段階ではまだモヤモヤしているんですけど、イクメン、イクボスとか、働き方改革とか、人生いろんなもの、多様でいいじゃないかと。もっと流動性の高い社会ですね。で、ライフシフトに行きつくわけなんですけど。言葉だけ聞くとばらばらのテーマのように見えますけど、一環しているものがありますよね。会社の中でパワハラがあれば、ボスの在り方とか、子育てだったら、仕事のバランスどうするのとか。ライフシフトの話って、かなり壮大なテーマで、もっと幅が広いじゃないですか。 老後の過ごし方もそうですよね。うちの父親、ちょっと認知症が入っていて、といっても4のうち1程度なんですけど、母親は頭ははっきりしているんだけど、ちょっと歩きづらくなって。82と83歳なんですが、2人とも「老人ホームには入りたくない。いまさら子どもみたいに指図されたくない」って、うちの兄貴が浦安にケア付き介護のマンションを見つけてきて。そこが素晴らしいんです。出入り自由なので、ホテルみたいなんですよ。お医者呼びたいときは、ボタン押したらすぐ来るよと。
安藤:うちの母親も入っています。
福田:すごくきれいで便利ですよね。スタッフが老人を指図しないのがいいと。普通の老人ホームだと、あんまり子供とかお孫さんが遊びに来ない人は職員にいじめられるとか、 スタッフが横暴で殴ったとか、老人を屋上から捨てちゃったとか。そういう不安があった両親が「いい場所に入ってハッピー」だと。
安藤:やっぱり正しい情報として、遊んだほうがそういうものが身に付く。楽しんだ者勝ちでしょ。ライフシフトして楽しんでいる生きてる人をいっぱい見せて、ちょっと背中押してあげられるようなサービスができればいいと思う。つまり、ライフシフト・コンシェルジュみたいなね。
福田:面白い。
安藤:最後、好きなことや、得意なことを選ぶのは自分自身なんだけど、それがなんだかわからずモヤモヤしている人も多い。そのニーズに対して何かやっていけるよねって考えました。まずはセミナーなんか考えているんです。10代の頃にはまったことを思い出させて、「それの何が楽しかったの?」って、「だったらもう1回、今度はスケールアップしてやってみようよ」と。
福田:ある種のコンサルタントですね。
安藤:そこは基幹事業になっていくと思うんですけども。やっぱり、誰かナビゲートしてくれる人がいないと、なかなかそこに来ない人もいると思うので。