逆算戦略のススメ~「辞めて勝つ」ために
ただ、いきなり55歳で辞めようと言っても、ちょっと困っちゃうわけですね。だから本当は40代の後半、できたら半ば辺りから、「会社を辞めても生きていけるような人になるためにはどうしたらいいんだろうか?」ということを考える。できれば30代くらいから考えておいたほうがいい。もちろん、みんなが会社を辞めなくてもいいんですよ。辞めなくてもいいんですが、なぜ「どうしたら辞められるか」を前倒しに考えたほうがいいか。「サラリーマンってこういうもの」というのを考えると、まず昇格。出世ですね。課長、部長…。会社の役職は、課長くらいまでは、常に3割ぐらいは運です。課長くらいまでは、まぁ頑張っていて、能力があれば、上げても差し支えないじゃないですか。けれど部長、役員となると、実力の比率は減っていきます。「社長をやれ」って言われたら誰でも出来ることではありませんが、ゴマすりが出来れば、大企業で部長、常務ぐらいは誰でもできます。つまり、もし出世だけを目的にしていたら「他人任せの人生」になるわけですよね。だから、会社に残るのもいいんですけども、やっぱり「自分らしく生きていきたい」と思ったときには、どこかのタイミングで決断をして、「人生を会社に委ねない」ということになるんじゃないかなと思いました。そこで、そういう人材になるためにはどうしたらいいのか、私なりに思ったことをいくつかお話をします。