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人の話は「肩書」ではなく「内容」で聞く

デザイン経営時代のブランディング 会社を50代で辞めて勝つ! 逆算のキャリア戦略 ~WASEDA NEOトークセッション~

もう1つは人脈ですね。前職のような会社にいると、いろんな方が会ってくれました。でもこれはトヨタに限らず、個人よりも会社に所属していたほうが、やっぱりいろんな方と会うチャンスがある。これはどんな会社でもあります。高田本人が会いに行くんじゃなくて、「○○会社の○○です」ということであれば、お話をしていただくこともできる。これは是非やったほうがいいと思います。けれどなかなか難しいと思うのは、1回は会ってくれたとしても、「2回目も会ってもらえるかどうか」。その道の専門家の方に、「こいつと会うと得るものがあるな」と思ってもらえるのは、ハードルが高いですよね。だからそういうときは素直に、かわいく教えを乞う。この姿勢がすごく大事です。そのときこそは会社の威を借りるのではなくて、個人として、その先生や先輩の教えを乞う姿勢を持っていると、「じゃあもう1回会おうか」「飯でも食おうか」となる。…この素直な姿勢は、とても大事だと思いました。

あとは、会社の規模や肩書で人を区別しない。当然ですけども、そういう人って結構いっぱいいますよね。よくあるパターンでは、大企業を辞めて転職コンサルタントと相談する方の中に、「何ができますか?」って聞かれたら、「部長ができます」って答えたりする人がいる。あなたはその会社の部長はできるんでしょうけど、どこの会社でも部長ができるわけじゃない。あと、もともと大企業にいたので、他の会社で仕事をするときも、自分より目下の人を「君」呼ばわりする。こういう人はやっぱり会社の殻を破れないし、若い人の話を聞かない。福田さんも同意してくださったのですが、僕は58歳ですけども、若い人から学ぶという姿勢が大事です。若い人はやっぱり、たくさん情報を持っているんですよ。そりゃ同年代の人と飯を食ってたほうが気楽でいいですよ。けれど若い人と話すことによって、いろんな情報をもらえる。だから会社員時代から、そういう姿勢がない人は会社を辞めるという選択には向かないと思います。忖度ばかりして、部下を疲弊させてしまう。だから「人の話を肩書ではなく、内容で聞きましょう」というふうに、僕は多くの方から教わってきました。実際に会社を辞めてみて、こういうことを言う人がいるんですよ。「会社時代にあれだけ面倒を見てやったのに、辞めた途端にまったく態度が変わる」。…それはたぶん、会社にいた時の自分のビヘイビアに大きな問題があったというふうに考えないといけないですね。

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