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中国の感覚値は、 体感しないとわからない

グローバル時代のデジタル・ブランディング思考法 ~WASEDA NEOトークセッション~ Talked.jp

福田:あと、中国の人は関西っぽい。やっぱり「お金をフローしてないとダメだ」「ストックして持っていたって意味がないよ」っていうことを完璧にわかっているから。そういう意味じゃ、僕は自分が関西人だから言うわけじゃないですけど、日本人のブレイクスルーは関西からしかないかなとも思っていて。関西人って、けっこう世界中どこでも見るんですよ。香港でも見るし、パリでも見るし、ロスでも見るし。

陳暁:ビジネスをしているんですか?

福田:してますね。観光客で言えば値切ってるし(笑) 全く英語がしゃべれなくても、関西弁で押し通してなんとかなってる人を街でよく見かけますよね。中国の人って、14億人が全部、ああいう感覚じゃないかと思うと「壁ないなぁ」と思って。だから夏代さんに「いろいろ教えてください」って言う日本の企業の方々は、中国ビジネスのノウハウが知りたくて依頼をされるんでしょうけど、どうなんでしょう? 本当はもうちょっと、感受性というか、感覚値を理解したほうがいいっていう、そういうコンサルタントになってるんじゃないかなと思うんですけど。

陳暁:そうかもしれないですね。私一人の力で全カテゴリーをカバーするのは無理なので、ブランディングの話とか、「中国人は本当はこう考えています」みたいなことを定量よりも定性を重視して、客観的に分析することができるので、そういう意見が重宝されますね。純粋なデータだと、それこそ野村総研とか日本総研とかマッキンゼーがやっているので数字を読めばいい。でも数字だけではわからない、未来予測の方が重要だったりします。

福田:中国の数少ない友人たちのいろんなマーケット分析の話って、やっぱり感覚の話が多いです。もちろん交渉のときの数字データは必須ですけども、「こういうふうに言ったら中国人はこう考える」って聞いたときにピタッとわかるというか。僕は20代、30代はアメリカ人との取引が多かったんですけど、当時アメリカ人へのアプローチの仕方っていうのは、逆に気分をわかろうとはしてくれなかったんです。最近はわかりませんけど。そこが中国との大きな差じゃないかなと思います。ちょっと話が飛びますが、キャッシュレス社会の異様なスピードですよね。中国の方、めちゃくちゃせっかちじゃないですか。ロサンゼルスで最近流行りのイギリス紅茶チェーン店なんて、「キャッシュお断り、クレジットカードオンリー」って。ものすごい流行ってる店なんですよ。でも中国を知っていると、クレジットカードって面倒くさいなと。サインして、紙でプリントアウトもらって…あんなに時間かかることないですよね。

陳暁:面倒くさいですね。10秒以上かかりますよ。クレカは現金より遅い。キャッシュレスを名乗れるのは、非接触の1秒決済だけだと思ってます。日本だとまだsuicaが最強ですかね。

福田:中国は…ピッ終わり。割り勘、ピッ終わり。なんもないですよね。日本…現金、延々並んでる。もうね、終わってますね。銀行が3時で終わっちゃうのを見ると、これ一体、どんな国だろう?と、僕なんか思っちゃうので…。「日本人のくせに日本人バカにするな!」って言われるかもしれませんけど、それぐらい遅れていることを認識して、みんな上海や北京に行って、空気に触れたほうがいいですよね。

陳暁:そうですね。海外に行っちゃうのは一番分がいいと思います。百間は一体験に如かずですね。上海とかは土日で行けるじゃないですか。LCCとか1~2万で行ける。だからもう、パッと行って見るだけで「こういうことだったんだな」て、今日の話のつじつまが合うと思います。

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