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日本こそ中国に学ぶべき

グローバル時代のデジタル・ブランディング思考法 ~WASEDA NEOトークセッション~ Talked.jp

福田:ブランディングの芽というか、始まりだと思うんですけど、最近北京に行って、高級なレストランに行くと店員さんのおもてなしが素晴しいんですよ。いろんなオーナーに理由を聞いたら、「日本人はおもてなしを精神論で言ってるのかもしれないけど、中国ではお金儲けに繋がることがわかったから導入してみた」と。

陳暁:そうです。中国人は原価を叩き合うからA社もB社も一緒なので、付加価値で値段を上げていくしかないんですね。そうすると、「どこが予約の電話を一番早く取るか」「誰が一番丁寧に取るか」「予約の電話番号がいかに簡単か」みたいなところがどんどん付加価値になっていくので、そこで儲けようとしている。だから日本のおもてなしとはちょっと概念が違いますね。ただその結果、中国のおもてなしのほうが「すごいじゃん」って言われてきてるっていうんですけどね。結果数字に紐づくので。

福田:北京や上海のトップクラスのレストランは、もう日本の比じゃないぐらいすごいサービスですよね。それがもう定着してる。で、支払いも一瞬のウィチャットペイじゃないですか。だから中国は世界中で一番進んでますよね。

陳暁:中国の最高級レストランのサービスは、もう世界の最高級に並ぶか、それ以上のレベルだと思います。

福田:「京都のインバウンドを増やしたい」っていうディスカッションに呼ばれたんですけど、どういうアイディアがあるのかを聞くと、「着物を着るのをスタンダードにしようと思います」って。ズッコケるんですけど、あんな盆地の暑い所で(笑) 別に歴史を守るのが悪いって言ってるんじゃなくて…。京都って、タクシーでクレジットカードも使えなくて全部現金なんです。海外の友達が来て「ちょっと先斗町で飲もうか」って言ったら、今度は一見客はお断り。だからみんなコンビニでワンカップを買ってストリートで飲んでますよね。楽しいわけないので、僕は「京都の観光はすたれる」って言ったんですけど、みんな何のことかわかんないまま終わったんですよね(笑) ですから京都を観光立国にしようと思ったら、やっぱり世界に学ばなきゃいけないと思う。「特に中国です」ってお話したんですけど、ほとんどの人はピンと来なかったですね。

陳暁:う~ん。京都の人こそ京都にしかいないので、そうでしょうね…。

福田:完全に閉じているんですよね。「今度オリンピックで、日本全体が沸き立つぞ」って言ってるんですけど、本当にそういうふうに思えない。(編集部注…2019年7月時点)いまだに英語のメニューが少ない店ばっかり。別に英語がしゃべれなくてもいいけど、せめて英語のメニューとピクチャーメニューを増やせ!と思うけど、ないんですよね、

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