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生まれ育ったのは、中国の貧しい村

リケジョ・武道家・女優リーナ・リー   Talked.jp

福田:なので先述のとおり、リーナの持っている才能の源泉を探る旅です。

リーナ:まだ、努力という旅の途中です。常に変化変容、進化しなくては、と思っています。

福田:僕と出会う以前は、地上波のバラエティ番組などに出演していた時期があるじゃないですか。2014年~2015年くらい?

リーナ:それくらいですね。しばらく、いろいろ経験させていただきました。

福田:出会う以前のリーナのことを検索をすると、やたらとセミの話が出てきますね。セミの話が何かというと、出身の中国の故郷では、夏のデザートとしてセミの唐揚げを食べるという風習があるから、実際に番組で試食して話題になったという。

リーナ:はい。私は中国山東省の泰安市という、山奥の方にある村で生まれました。日本とは違ってとても貧しい村です。一つひとつ、村が散らばっているような場所…といいますか。「リーさんしかいないリー村」とか、「チョーさんしかいないチョー村」とか、100~200人くらいの村がいくつか集まって、その集落の真ん中に小学校がひとつあるような。私は9歳の時に父の仕事の関係で両親と日本に来たので、村の小学校には通っていないんですけれど。

福田:日本とは随分、違う環境だったのですよね。

リーナ:そうです。いまだに映画館もないので、移動式の車でやってきた映画を観ていました。夜中にみんな、自転車に座ったり、地べたに座ったり、思い思いの場所で映画を観るんです。

福田:建物がないから。

リーナ:はい。だからいまだに村は移動式映画館です。工学系の大学教授だった父が博士号を取ったので、日本企業での研究、就職のために来日しました。

福田:すごいですよね。お父様は何を専攻されておられるのですか?

リーナ:農工大学のエンジニアです。自分の生産ラインなども、すべて自分で設計して作っています。今、その特許を持っていて、上海で会社を経営しています。

福田:お父様はその村の出身で、そこから大学に通われていた?

リーナ:はい。そこで猛勉強をして、ちょっと都会のほうの大学に行って、さらに猛勉強して、研究のために来日することになりました。

福田:地頭の優秀な家系、というだけではなくて、研究とか教養に対する猛烈な向学心をお持ちなんですね。お母様も先生ですよね。

リーナ:そうです。母は数学の先生です。きょうだいは11歳離れた妹がいます。

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