いくつになっても発明をしていたい
福田:ロボット工学を専攻しようと思ったのも、やっぱりお父さんの影響ですか?
リーナ:そうですね。父は研究が終わって家に帰ってくると夕飯の時にいつも、その研究の過程を全部、私に話してくれていたんですね。「今日は、豆の水分を取るためにどういう案が出るかという話になったんだ。そこで、みんなからいろいろな案が出たんだけど、自分はこういうふうにするのが一番いい案と思うんだけど、そう思わない?」とか。
福田:プロセスを。子どもの地頭を育てる、素晴らしいお父さんですね。
リーナ:ありがとうございます。父が、機械ができるまでのプロセスを分かりやすく話してくれるので、「機械ってそんなに簡単にできるんだ」と思ったりしていました。私自身も壊れたものを分解するのが好きだったので、DNAなのかな……。母は数学の先生だし、父も理系だし、工学部だし……というので、迷うことなく。
福田:本を読んだり、国語が好きだったりする子が、普通に文学部を選ぶような流れで、ロボット工学を専攻するのが自然だったっていうことですね。
リーナ:そうです。物理が好きだったので。
福田:これから日本も、ロボティクスしかないですよ。少子高齢化で移民も入れないとするならば、もはやロボティクスしかないじゃない? 宇宙だとか投資分野はいろいろとあるけれど、日本はもうだいぶ遅れをとっているから。ロボティクスしかない!
リーナ:たしかに。発明は死ぬまで、いつでもできるなと思っているので、常にアイデアを考えてはいます。ドラえもんの道具とかも、ずっと考えていますね(笑)
福田:大事だよね。イーロン・マスクみたいに、「ロサンゼルスは渋滞しているけど、ロケットでパッと行けばニューヨークから上海も40分で行けるんじゃない?」っていうのも、ドラえもんの世界だよね。
リーナ:間違いないですね!
福田:そういうSF的発想というのはイノベーションを生むので正しいよ。やるべきだと思う。
リーナ:いつでもできるし、趣味でもできることだし。何か思い付いたら、ガっとやれますから。
福田:そうそう。趣味ほど崇高なものはないから。